2013 Fiscal Year Research-status Report
1940-70年代の失業対策事業と失対労働者に関する基礎的研究
Project/Area Number |
25870903
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
杉本 弘幸 佛教大学, 社会福祉学部, 非常勤講師 (10625007)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 失業対策事業 / 社会政策 / 社会福祉 / 労働政策 / 労働者 / 戦後史 / 生活史 / 労働者文化 |
Research Abstract |
本年度は、全国各地の史料調査・ヒアリング調査と関西地域での史料調査とヒアリング調査を中心に行った。全国レベルの調査では長野県、静岡県、東京都などで調査を行うことができた。関西地域の調査では、だいたい週一回のペースで、資料館、文書館、大学図書館、京都労働者演劇協議会、個人宅などで、基礎的な史料収集や写真撮影を継続的に行った。また、研究協力者に依頼し、史料調査や写真撮影、史料のスキャニングによる整理を行うことができた。大幅に収集史料の整理が進み、より利用しやすくなった。また、本年度は研究課題に関連したものとしては、以下の研究報告を行った。①「戦後失業対策事業と失対労働者運動の展開-1950年代後半の京都市失業対策事業をめぐって」(同志社大学人文科学研究所第5研究会、同志社大学人文科学研究所)②「ヨイトマケの唄、ニコヨンの歌―戦後失対労働者の存在形態と社会意識―」(同志社大学人文科学研究所国際シンポジウム「日本の「戦後史」と東アジア」、同志社大学今出川キャンパス)③「近現代都市下層社会/都市部落史研究の問題点と課題」((財)世界人権問題研究センター第2部近現代研究班例会、世界人権問題研究センター)以上の報告は②については、同志社大学人文科学研究所『社会科学』に論文が掲載予定であり、③についても歴史学研究会『歴史学研究』に書評として掲載予定である。なお①の研究報告についても、原稿化を早急に図りたい。次年度も同志社大学人文科学研究所、佛教大学総合研究所、世界人権問題研究センターなどで、研究報告の予定である。研究課題に関連するものとしては、論文として「都市社会政策の再編成と市政・地域社会―一九二○―三○年代における京都市崇仁学区の社会事業運営をめぐって-」(同志社大学人文科学研究所『社会科学』43-2)を発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね予定通り、史料調査・ヒアリング調査を行うことができた。その史料調査の成果を生かし、研究報告も行うこともできた。来年度もこの調子で史料調査や研究報告を行っていきたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調に史料調査・ヒアリング調査を行うことができたが、北海道や沖縄県など、研究代表者の居住地域からの遠隔地は、長期滞在が必要なためできなかった。日程調整の上、行っていきたい。また、関西地域の史料調査も約週1回のペースをできるだけ維持して、各地の資料館、文書館、大学図書館などで基礎的な史料を収集していく。 できるだけ、研究報告や依頼原稿を積極的に引き受け、さまざまな指摘や批判を受けて、研究の水準をブラッシュアップしていきたい。今後は、歴史学、社会政策学、社会福祉学などの全国学会誌に論文投稿も行い、積極的に研究成果を発信していきたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額が少なく、旅費に利用したり、研究に必要な図書などが購入できなかった。 必要な文房具など、小額の商品を購入する。
|
Research Products
(4 results)