2013 Fiscal Year Research-status Report
協同学習活動を促進するぺダゴジカルエージェントに関する実験とその応用
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25870910
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Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
林 勇吾 筑波大学, 図書館情報メディア系, 特任助教 (60437085)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | エージェント / 協同学習 / インタラクション / インタフェース |
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| Research Abstract |
本研究では，大学教育の現場で利用可能な教育用対話エージェント(Pedagogical Conversational Agent)を用いた協同学習支援システムの開発を行っている．ここでは，認知科学の領域で重要性が指摘されてきた他者によるメタサジェスチョンの効果に注目し，対話エージェントにそれを振舞わせることによって，学習活動の促進を行う．特に本研究では，グループ学習における有効な方法として，ジグソー型の協同学習場面をwebベースにより構築し，学習者の学びをエージェントベースで育成することを目標としている．
平成25年度は，擬人化対話エージェントの設計デザインを得るために複数の実験を実施した．実験ではこれまで申請者が開発してきた実験装置(林・小川，2012)を用いて，大学生が専門科目について他者にチャットベースで説明を行う場面を設定し，どのようなエージェントの振る舞いや対話環境が学習活動を促進できるのかを検討した．具体的には，(1)協同活動におけるコミュニケーションのチャンネルと(2)学習者と対話エージェント性別との関係，(3)対話エージェントの数等についての検討を行った．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は，主に擬人化対話エージェントのインタフェースや機能のデザインについての実験的検討を行った．申請者は，この点について複数の実験を実施し，webベースの学習支援システムに向けてのデザインの指針をいくつか得ることができた．具体的には，(1)エージェントによるフィードバックの方法や(2)学習者とエージェントの性別，(3)エージェントの数などが学習者の学習のパフォーマンスに影響することが確認された．また，実験を遂行する過程で対話エージェントのデザインが学習パフォーマンスに影響するであろうと考えられる多数の要因が見つかった（例えば，エージェントの話し方や感情の表出方法など）．従って，これらの要因については今後も実験を追加し，多角的に検討していく必要性があるといえる．
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は，これまでに得られてきた知見を統合し，教育用のエージェントシステムのデザインに向けてシステムの開発および運用を行う．但し，「現在までの達成度」でも述べたように，擬人化対話エージェントの振る舞いがパフォーマンスに影響するであろう要因は多数存在し，平行して知見を蓄積していく必要性がある．平成26年度は，システムの開発を中心に行い，平成27年度はそのシステムを用いた運用を行っていく予定である．
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度への繰越が発生した費用は，国際会議(CHI2014)での発表のために利用する予定だった旅費である．当該会議に投稿していた論文が不採録になった関係により，昨年度は使用しなかったが，次年度には再チャレンジする予定である．
昨年度使用しなかった国際会議の費用を次年度に使うこととする．具体的には，不採録になった論文を査読者の指摘に従って，加筆・修正し，次年度の会議へ投稿する予定である．そして，採録されれば，国際会議への旅費として本予算を利用する予定である．また，研究を進めていく過程で追加実験を行う可能性があるため，本予算を謝金等にも割り当てる予定もある．
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