2015 Fiscal Year Annual Research Report
「新日窒労組主婦の会」の歩みの記録とその女性運動史的分析
Project/Area Number |
25870917
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
村上 潔 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 准教授 (00588402)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 女性運動 / 市民運動 / 水俣学 / ジェンダー / 主婦 / 生活者 / エコフェミニズム / エコクリティシズム |
Outline of Annual Research Achievements |
【1】〈主婦の会〉に関する文献調査……前年度積み残した、追加の資料収集作業を行なった。これにより、必要な文献資料はほぼ揃えることができた。 【2】女性の自律的「表現」という側面からの分析……〈主婦の会〉の広報媒体における会員の寄稿・編集活動を、女性の自律的「表現」の潜在的可能性を示すものと位置づけ、その性格と意義を検討した。また、その比較分析のため、大分・別府の文学サークルにおける女性の「非-労働者性」/「生活者性」を検討し、その成果を以下の企画において発表した。 ◇P3/BEP.lab主催企画:「別府のローカル文学サークル誌を読み直す――初期『文礫』における女性作者の生活者意識を中心に」(2015年9月12日/於:P3/BEP.lab〔別府市〕/報告:村上潔) さらに、同時代の九州における女性の自律的文学表現に関する理解を深めるため、企画「《赤煉瓦夜話VOL.63》女性詩人たちの戦後――彼女たちが詩に込めた思い」(2015年10月15日/於:福岡市文学館)に参加し、講演者・参加者と意見交換を行なった。 【3】エコクリティシズムの文脈からの分析……上記【2】と関連して、〈主婦の会〉に関係する文献記録を、エコクリティシズムの文脈から位置づけようと試みた。具体的には、以下の2点の活動がそれにあたる。 (1)Vakoch, Douglas A. ed., 2014, Feminist Ecocriticism: Environment, Women, and Literature (Ecocritical Theory and Practice), Lexington Books.――の検討。(2)トークイベント「いま石牟礼道子を読む」(2015年11月15日/於:Denkikan(熊本市)/主催:熊本文学隊/出演:池澤夏樹・伊藤比呂美・谷口絹枝・浪床敬子)に参加し、意見交換を行なった。
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