2014 Fiscal Year Research-status Report
満洲開拓者の引揚げ・再定住・生活再建をめぐる歴史社会学的研究
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25870918
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
佐藤 量 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 研究員 (20587753)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 満洲開拓者 / 中国 / 植民地 / 帝国 / 引揚げ / 再定住 / 生活再建 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、中国からの日本人引揚げ過程の実態把握と、引揚げ後の日本での生活再建について分析するために中国および日本各所で調査を実施した。中国では、上海市档案館にて資料調査を実施し、終戦直後の上海における日本居留民社会で発行されていた日本語新聞『改造日報』の複写を行った。日本国内では、おもに東京と京都における引揚げ関連資料の閲覧・複写を行った。 本研究の成果の一環として、2014年11月2日に引揚者を招いたシンポジウム「終わらなかった戦争:満洲からの引揚げ」(東京都国立市・一橋大学)を開催した。本シンポジウムには引揚者を含む250名以上の来場者が集まり、今後の研究につながる人間関係を築くことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究活動は、当初の計画通り順調に進展している。2014年11月2日に開催したシンポジウムでは予想以上に多くの引揚者と知り合うことができ、申請者の研究課題についても関心が寄せられ、日本各地の引揚者から問い合わせが相次いでいる。全国規模でインタビュー調査および資料調査が可能になり、次年度以降は日本各地で積極的に調査を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、日本各地の引揚者に対してインタビュー調査および資料調査を実施予定である。引揚者個人宅には多くの一次資料が保存されているという連絡ももらっており、今後はそれらの管理・保存・研究利用について検討する必要性も感じている。2015年5月と7月には、長野県下伊那郡阿智村にて調査を予定している。
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Research Products
(1 results)