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2013 Fiscal Year Research-status Report

プロテオーム解析による抗癌剤耐性獲得の新規診断マーカーの開発

Research Project

Project/Area Number 25870924
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionOsaka Medical College

Principal Investigator

田中 覚  大阪医科大学, 医学部, 助教 (50595741)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsプロテオーム / 乳癌 / 化学療法
Research Abstract

本研究では、新規プロテオーム解析法による基礎的研究によって、乳癌細胞におけるタキサン系抗癌剤に対する耐性獲得機序を解明することと、耐性獲得マーカーとしての臨床応用を目指す。
まず、平成25年度に「改良型IPG法で乳癌細胞とそのPTX耐性獲得株の蛋白質分離を行い、耐性獲得に関連する蛋白質の検索・同定」を行った。現在汎用されるIPG法は、翻訳後修飾以外の人為的な理由で偽陽性スポットがでること、再現性の低さ、添加できる蛋白量が少ない(通常ミニゲルで50μg)ため定量性の悪い銀染色が必要など様々の問題点がある。我々は、試料の調整法・添加方法及び泳動条件を検討し、上記問題点を解決した改良型IPG法を用いて解析を行った。これにより、リン酸化などの翻訳後修飾も再現性よく捉えることができる。また、同定のために大量に必要な時は大ゲルを用い数mgまで添加できるため、免疫沈降法を用いた相互作用する蛋白質の同定などの詳細な検討も可能となる。
これまでに、乳癌細胞株(MCF-7)ならびにそのPTX耐性獲得細胞株を初期大量培養を行い蛋白質のサンプルをストックし、改良型IPG法による蛋白質分離を行った。電気泳動したゲルをCBB染色し、デンシトメトリーで定量化し、両者に有意に発現の異なるスポットを検索した。これらのスポットをゲルより切り抜き、還元アルキル化、ゲル内トリプシン消化した後、酵素消化物を溶媒・抽出した。得られた断片化ペプチドをMSによって蛋白質を同定した。
以上により、PTXに対する耐性獲得マーカーとして、臨床応用できる可能性のある候補蛋白質を見出した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでのところは、概ね計画通りに研究が推進されていると考える。

Strategy for Future Research Activity

改良型IPG法で得られた結果の妥当性の検証を行う。
WB・ECL法にてその妥当性を確認する。つぎに親株および耐性株の当該遺伝子の発現レベルをRT-PCR法を用いて解析する。さらに、siRNA法を用いて、候補蛋白質の発現変動による薬剤耐性の変化を確認する。
ついで、耐性獲得の診断マーカーとしての有用性の確認を行っていく。
PTXをはじめとしたタキサン系抗癌剤の投与を受ける進行再発乳癌患者の血清を用い、血清中に含まれる候補蛋白質の量をELISA法によって測定し、その結果と実際の化学療法の臨床治療効果を比較検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度に行う予定の研究に必要な試薬購入のため、次年度使用額が必要である。
WB・ECL法、RT-PCR法、siRNA法に用いる試薬購入を計画している。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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