2013 Fiscal Year Research-status Report
3次元的接着環境下でのがん増殖メカニズムと細胞外分泌小胞によるその制御機構の解析
Project/Area Number |
25870947
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
長野 真 東京理科大学, 総合研究機構, 研究員 (50572715)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 細胞生物学 / 浸潤性がん細胞 / 三次元増殖 |
Research Abstract |
本年度は、立体的足場環境下での増殖性が低いMKN7細胞を親株として作製した三次元環境での増殖性が高い三次元適応株において、親株と比較してリン酸化レベルが異なるタンパク質を探索する方法を確立するために、SLIAC法による培養細胞の安定同位体標識ととPhos-tagアガロースによるリン酸化タンパク質の単離を組み合わせた手法の導入を試みた。 SILAC法による培養細胞の安定同位体標識は、親株に発現するタンパク質を12C-リジン、三次元適応株に発現するタンパク質を13C-リジンとするために、市販されているSILAC標識キット(Pierce SILAC Protein Quantitation Kit-DMEM、Thermo Scientific)を用いて、各株を培養して標識した。 これと平行して、Phos-tagアガロースによるリン酸化タンパク質の精製条件の検討も行った。親株と三次元適応株からそれぞれphos-tagアガロースを用いてリン酸化タンパク質をプルダウンし、両サンプル間でのリン酸化タンパク質の差を、SDS-PAGWEと抗チロシンリン酸化タンパク質抗体を用いて比較したが、現在までに顕著な違いを見出してはいない。細胞可溶化液の調製条件、プルダウン条件の検討等が今後必要と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リン酸化タンパク質を精製・濃縮するためのより詳細な条件検討が必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在はphos-tagアガロースを用いたリン酸化タンパク質の調製法を用いているが、抗体を用いた免疫沈降法や二次元電気泳動法による精製等も検討していく。
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