2014 Fiscal Year Research-status Report
体つくり運動を支援する児童期の簡易コオーディネーション能力診断テストの開発
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25870976
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
上田 憲嗣 吉備国際大学, 心理学部, 准教授 (10325300)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 動作コオーディネーション能力 / 体力・運動能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
26年度は、当初の計画通り、これまで研究を展開してきた協力小学校を対象にして、さらに調査を進めることができた。前年度に開発した「動作コオーディネーション能力診断テスト(案)」による児童の体力・運動能力の診断をさらに引き続いて実施した。また、本年度に実施対象とした児童は、前年度と同じ児童を対象としたため、昨年度との比較から、診断テストの信頼性の検証ができた。なお、これらの結果については、所属学会である日本体育学会の第65回大会(2014年8月28日、於:岩手大学)において「児童用の動作コオーディネーション能力診断テストの信頼性の検討」として発表した。 また、26年度は、これに加えて、テストの妥当性と信頼性の検証をより詳細に実施するため、さらに新たな協力対象校を追加して、調査を進めた。この新たな対象校についても診断テストの実施における倫理的配慮を確認した。この結果、低学年から高学年までの対象児童の結果データを増やすことができ、小学校段階のすべての学年の学級におけるデータを収集できた(計:約600名)。なお、これらの収集データの入力についても順調に進めることができた。これにより、通常一般の学校において実施されている新体力テストの結果との相関をすべての学年間で検証することができるため、「動作コオーディネーション能力診断テスト(案)」の妥当性の検証ができることとなった。これは、次年度に予定している評価分析ツールの開発に向けて重要なデータの蓄積ができたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究目的に基づいたデータの収集は進んでいるところだが、収集データの分析を早急に行う必要がある。また、昨年度実施した対象校においては、1年の間の変化についての検証より分析がなされたが、あらたに対象校となった児童の結果データについては、その分析が遅れている。このデータの分析に基づいて、評価分析ツールの構築を予定しているため、今年度については、これらのデータ分析を詳細に行い、評価分析ツールの構築に向けた検討を始めたい。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に得られた入力済みデータを整理・分析し、体力・運動能力の診断システムの開発に取り組む予定である。また、昨年度末に協力依頼をした対象校より徐々にデータが返送されているところなので、今年度測定分のデータを収集し、至急これらのデータを集計および分析した上で、評価分析ツールの精緻化に努めたい。 また、今年度は、得られたデータをもとに成果を積極的に外部へと発表していきたい。学会誌への投稿や学会発表、さらにはWEBを通じての情報発信を行う予定である。
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Causes of Carryover |
使用額についての変更が生じたことについては、対象とした学校の都合により、訪問する回数が減ったためと、データが十分に揃わなかったため、データの集計および分析が進まなかったことがその理由として挙げられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度については、対象とする学校が追加されたことによる、調査のための訪問が増加することが考えられ、さらに広範なデータ収集が可能となる予定であるとともに、収集データの入力・集計・分析についても作業量が増える予定であり、旅費・謝金等の支出により、次年度分の使用をしたいと考える。
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