2015 Fiscal Year Research-status Report
災害対策を含めた小児在宅療養継続への支援―家族・医療者・行政の役割の明確化―
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25871007
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
廣渡 加奈子 産業医科大学, 産業保健学部, 助教 (90584516)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 小児在宅療養 / 医療的ケア / 家族 / QOL / 災害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は小児在宅療養を継続するために必要な支援、また家族、医療者、行政等の役割を検討することを目的としている。 研究実施3年目である平成27年度は前年度の検討結果を踏まえ、医療的ケアを必要とする子どもの在宅療養を行っている親の支援を中心に研究を進めることを予定していた。文献検討を重ね、医療的ケアを必要とする子どもの在宅療養を行っている親の支援は在宅移行時のものが多く、在宅療養を継続している親に対するものはまだ少ない状況であった。そのため、本年度は医療的ケアが必要な小児在宅療養児の親の生活の質(QOL)について評価することが重要ではないかと考え、評価実施の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に研究計画の大幅な修正を行ったため研究計画としては遅れていたが、本年度に修正した計画をもとに実施準備を行ってきたため本年度としてはやや遅れているという評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は医療的ケアを要する小児在宅療養を行う親のQOLの評価を尺度を用いて行い、量的調査における分析を進める。 また、同対象者に対し、インタビューを行い、親自身が現在の生活を続ける上で大事にしたい視点等について質的調査における分析を行い、両調査の結果を統合し、その親たちのQOL向上に向けた援助の示唆を得ることを予定している。
また、小児在宅療養を行っている親たちの考える災害対策について、実際に活動した経験のある親たちにインタビューを行い、災害対策に対する考え方や何が大事と考えているか等について質的調査を行い、今後の災害対策支援への示唆を得ることを予定している。
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Causes of Carryover |
本年度は研究実施準備の期間が長くなり、実施時にかかる費用としての使用額は一部の使用にとどまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は研究実施のため、アンケート回収費用、インタビュー実施時の交通費等に使用する予定である。 また、データ入力に必要なパソコンの購入を検討している。 なお、引き続き情報収集のため、また研究結果報告としての学会参加を予定している。
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