2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the relevance of swallowing and breathing of patients who are using a ventilator
Project/Area Number |
25871010
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Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
植田 友貴 西九州大学, リハビリテーション学部, 助教 (90647463)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 人工呼吸器 / 嚥下 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度までに,人工呼吸器装着患者の呼吸と嚥下パターンを検出するための基本技術と機器類を完成させた.作成したのは各種センサの波形データを取り込むためのアンプを内蔵したオリジナルUSB-DACと,嚥下音を収集するためのコンデンサマイク内臓聴診器と,呼吸運動を捉えるための胸郭運動検出センサである.また,それらの波形を収集し解析するためのプログラムも完成させた. 平成28年度の前半では,完成させた検査機器のデータ検出精度の検証を実施した.方法は市販の汎用品センサと作成したセンサ類を同期させた状態でデータ収集を行い,波形の出現タイミングの一致性を検証した.その結果,作成したセンサ類は市販品と同程度の性能があることが確認された.同時に市販品よりもセッティング性が高まり,実際の食事場面での評価が可能となった. 次に,平成28年度中盤~後半にかけて作成した検査機器を用いて,人工呼吸器を装着した患者の換気タイミングと嚥下タイミングの関連性について臨床研究を実施した.結果は人工呼吸器を装着した神経筋疾患患者では,人工呼吸器の換気停止期(休息相)で嚥下するパターンが多いことが示唆された.しかし,症例数が少なく摂食リスクについて明らかにすることは困難であった.一方で気管切開部から咽頭への空気のリークがあり,なお且つ吸気相と呼気相での嚥下パターンが多い患者に関しては呑気症(空気嚥下症)を呈していた.しかし,呑気症群については症例数が十分ではなく,詳細な検討は困難であった. 今後は,疾患,病態,病期について,様々な群を対象とした研究へと発展させることで人工呼吸器装着が嚥下に及ぼす影響をより詳細に分析していくことが必要であると考える.
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Research Products
(1 results)