2013 Fiscal Year Research-status Report
人間の認知特性を活かした情報呈示インタフェース・デザインの実証的提案
Project/Area Number |
25871027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
伊師 華江 仙台高等専門学校, 建築デザイン学科, 准教授 (10435406)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 情報呈示 / 画面レイアウト / 認知実験 / 反応時間 |
Research Abstract |
本研究は,テレビ等の映像視聴者に対して特定の情報を伝達するために効果的な情報提示方法を考察することをねらいとしている.今回はその予備的検討として,情報を提示する画面上の位置の影響について実験的に検討した. 学生13 名(男性3名,女性10名)が,モニタ画面上にその中心から等距離な上下左右いずれかに提示される2種類のターゲット記号の識別課題を行う実験に参加し,その選択反応時間が計測された.視線を固定せず画面中央に再生される短編アニメーションを自由に視聴しながら課題を行う条件(自由視聴条件)と,アニメーション映像が流れずに灰色画面の中央(注視点)に視線を固定して課題を行う条件(非視聴条件)が,参加者内計画として実施された. 反応時間の平均値を求めて条件(自由視聴,非視聴)×提示位置(上下左右)の2 要因分散分析を行った結果,交互作用が有意となった.非視聴条件でターゲット提示位置による反応時間の有意差は見られなかったが,自由視聴条件では提示位置の単純主効果が有意となり,画面の上部・左部にターゲット記号が提示されると下部・右部に提示されるよりも反応が有意に速かった.以上から,テレビ等の映像視聴者に対して迅速に伝えたい何らかの情報を提示する場合は,その提示位置を十分に考慮する必要があると考えられる. 【産前産後休暇又は育児休業による中断:平成25年8月5日~平成26年3月31日】
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産前産後休暇および育児休業取得による研究中断のため遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に実施した予備的検討結果にもとづいて、ターゲットに先行して呈示される手がかり刺激の効果を実験的に検討する。同時に、実験画面観察中の参加者の視線を計測・分析する。産前産後休暇および育児休業期間中に中断した研究内容は、研究期間を延長することで対応したい。また、研究時間の十分な確保が難しいことが予測されるので、認知実験の研究計画の一部を単純化して実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
産前産後の休暇または育児休業による中断のため (平成25年8月5日~平成26年3月31日) 当初購入予定だった設備備品(眼球運動計測装置)が、育児休業中に補正予算で本校に設置され使用できることとなったため、その費用は他の経費(当初予定よりもグレードの高い眼球運動解析送付と、主観評価データの多変量解析ソフト)に充て使用する。
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