2015 Fiscal Year Research-status Report
乳がんサバイバーとして地域で生きていく生活の質を高める包括的支援システムの構築
Project/Area Number |
25871163
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
山手 美和 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 准教授 (80347202)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 乳がん / がんサバイバー / ピアサポート |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の目標は、乳がん患者の乳がん患者の現在の症状や健康や病気の原因帰属、成長感、主観的健康感、QOLとの関連の検証を行うことであった。 研究対象者は、ピアサポートを実施している医療機関に来て、ピアサポートを受けた乳がん患者(以下、ピアサポート群とする)26名とピアサポートを受けていない乳がん患者(以下、非ピアサポート群とする)80名であった。ピアサポートを受けていない乳がん患者とは、乳腺科外来に通院している乳がん患者である。データ収集は、ピアサポート群は首都圏と関西圏にある病院と医院5施設の外来化学療法室または放射線治療室で行った。非ピアサポーター群は、首都圏の3施設の外来で行った。 調査内容は、①研究対象者の背景、②日本版HLC(主観的健康統制感)尺度、③日本語版外傷後成長尺度短縮版(PTGI-SF)」、④日本語版SOC-13、⑤日本語版FACT-B(第4-A版)であった。質問紙への回答は、自記式無記名式とし回収箱または郵送法にて回収した。研究参加への同意は、質問紙の回答を持って同意したとみなした。 結果として、ピアサポート群と非ピアサポート群では、FACT-B〔精神的健康感〕においてMann-WhitneyのU検定を行ったところ有意差が見られた。また、SOC、FACT-B、HLC、PTGI-Sの概念間についてSpearmanの相関係数の検定を行った。SOC-coとFACT-Bの身体ではr=-.345、社会家族ではr=.364、精神ではr=-.507、活動状況ではr=.401、心配な点ではr=-.240と相関が見られた。SOCとHLC尺度のS:超自然がr=-.215と相関が見られた。PTGI-SFとHLCの概念間では、HLC(I:自分自身)がr=.340、HLC(F:家族)がr=.423、HLC(Pr:専門職)がr=.313と相関が見られた。 今後さらに分析を継続していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集は終了し、現在データ分析中であるが、おおむね本年度の目標は達成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進展しているため、このまま進めていく。
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Causes of Carryover |
アルバイト代が少なかったこと、郵送での回収が少なかったため郵送費がかからなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会発表や投稿関連の費用に当てていく。
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