2014 Fiscal Year Annual Research Report
高効率液中表面改質法による機能的神経回路のin vitro再構成
Project/Area Number |
25880021
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 英明 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (10552036)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 神経細胞 / 自己組織化単分子膜 / 酸化チタン / 表面改質 / バイオインターフェース / Si-tag |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞培養液中で基板表面の細胞親和性を局所的に改質することにより,接着細胞の伸展面積や遊走方向,さらには神経細胞の突起伸長経路を制御することができる.私たちはこれまでに,酸化チタン(TiO2)の光触媒作用を活用して,TiO2表面の細胞接着阻害膜を培養液中において分解除去し,そこにコラーゲンなどの足場タンパク質を物理吸着させることで,基板表面の細胞親和性を局所的に改質でき,細胞の液中パターニングに応用できることを示してきた(Yamamoto et al., Biofabrication 2014; JoVE (in press)).しかしながら,初代神経細胞などの接着力の弱い細胞への応用を試みたところ,物理吸着した足場タンパク質の安定性が不十分で,神経細胞を接着させることができなかった.そこで,シリカやTiO2に高い親和性を示すタンパク質ribosomal protein L2 (RPL2; Si-tag)をリンカーとして用いることで,初代神経細胞の接着を支持するラミニン(Ln)を被改質領域に安定に固定し,さらにその領域に初代神経細胞を選択的に接着させることを試みた.
Ln-RPL2複合体を結合させたTiO2基板表面上では,培養開始から2週間以上に渡ってラット海馬神経細胞が安定に成長した.また,OTS SAM/TiO2に対して蛍光顕微鏡の光学系で集光した紫外光(波長:365 nmもしくは375 nm)を照射したところ,タンパク質複合体は光照射領域に選択的に吸着し,神経細胞を改質領域上にパターニングすることができた.未照射領域への非特異的な細胞接着はほとんど確認されなかった (Sekine, Yamamoto et al., eJSSNT (in press)).RPL2をリンカーとして用いて足場タンパク質Lnが安定にパターニングできるようになったことは,TiO2の光触媒能を活用した液中表面改質技術が初代神経細胞にも応用できることを意味する.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(35 results)