2014 Fiscal Year Annual Research Report
HDLコレステロールの上昇に効果的な身体活動パターンの検討
Project/Area Number |
25882006
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
辻本 健彦 筑波大学, 体育系, 研究員 (00713299)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 身体活動量 / 身体活動パターン / 高比重リポ蛋白コレステロール / 運動プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
心疾患に代表される動脈硬化性疾患の重要な危険因子として,HDLコレステロール(以下HDL-C)の低値が知られている.身体活動の増加がHDL-Cの上昇に関係することは以前より報告されているが,1回あたりの時間や回数など,どのような身体活動パターンが関係するのかについては未解明である. 最終年度となる平成26年度では,まず,前年度に収集したデータの解析を進めた.その経過において,1. HDL-Cが低値傾向(<50 mg/dl)を示す対象者が少なかったこと,2. 身体活動パターンの種類を検討する必要があること,が課題として挙がった.したがって,平成26年度においては追加の介入研究によって分析対象者を増やし,身体活動パターンについては当該分野に詳しい研究者から助言を受けた上で,最終的な検討をおこなった. 追加のデータ収集(運動介入)をおこない,運動習慣がなく,かつHDL-Cの低値傾向を示す男性29名を最終分析対象者とした.評価項目として,HDL-C,HDL2-C,HDL3-Cを測定し,身体活動パターンとしては,これまで想定していた「10分以上継続した中高強度身体活動時間」以外にもさらに短時間(1分以上,3分以上,5分以上)の区分を設定して検討をおこなった. その結果,HDL-CおよびHDL2-Cの上昇と3分以上継続した中高強度身体活動時間の増加に有意な関連が認められた.さらに,HDL2-Cの前駆段階であるHDL3-Cは中高強度身体活動時間の増加に伴って有意に減少した.このことから,3分という比較的短い時間の活動でもHDL-Cは増加する可能性があり,中でもHDL2-Cとの関連も認められたことから,コレステロール逆転送系の活性化が関与していることが示唆された. 今後は,これらの知見を実際の運動現場に活かす方法を検討していく必要がある.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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