2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25882033
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松元 まどか 東京大学, 医学部附属病院, 研究員 (50311337)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | 動機付け / 前頭連合野 / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
社会的動機づけ形成の階層的神経基盤の全体像を明らかにするために、被験者を、他者と競合する条件で課題を行う群(競合群)と他者と競合しない条件で課題を行う群(非競合群)にランダムに振り分け、課題遂行中の脳活動を、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)によって計測した。課題は、動機づけの神経基盤を調べるのに適していることが明らかになっているストップウォッチ課題(ストップウォッチを5秒でボタンを押して止める課題)および動機づけの高まらない対照課題(ストップウォッチが止まったらボタンを押す課題)を用いた。両群とも第1セッションは他者と競合しない同一の条件で課題を行い、ストップウォッチ課題の開始時およびストップウォッチ課題における成功時に活動の上昇する部位を、動機づけに一般的に関わる部位として調べたところ、前頭連合野外側部および腹側淡蒼球が同定された。第2セッションでは、競合群は他者と競合して、非競合群は他者と競合することなくストップウォッチ課題を遂行した。第2セッション後、ストップウォッチ課題に対する内発的動機づけの高さを質問紙によって調べたところ、内発的動機づけの高さには有意な群間差は認められなかったものの、競合群では、第1セッションにおける成績の高い被験者ほど内発的動機づけが高いという有意な正の相関を示したが、非競合群ではそのような相関は見られなかった。この行動の結果と一致して、競合群では、第1セッションの成績が高い被験者ほど、第2セッションにおける前頭連合野外側部および腹側淡蒼球の活動が高く、有意な相関を示したが、非競合群ではそのような相関は見られなかった。社会的動機づけの階層性にアプローチするためには、競合と非競合とを被験者内で区別するなど、競合と非競合との間の違いにより感受性の高い課題デザインを用いて、更に検討を加える必要がある。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|