2013 Fiscal Year Annual Research Report
医療安全マネジメントの役割に応じた教育カリキュラム立案方法の開発と検証
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25882034
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
梶原 千里 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (70707835)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 医療の質 / 医療安全 / 教育・訓練 / 教育評価 / QMS |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの病院では,医療安全活動に取り組んでおり,そのひとつとして,医療安全教育を実施している.申請者は従来研究で,安全な医療を提供するために,医療従事者に教育しておくべき項目を網羅的に列挙し,一覧表として整理した.実際に教育するためには,この一覧表から教育項目を選ぶ必要がある.病院には,多くの職員がおり,皆が同じ役割を担うのではなく,それぞれの役割を果たすことで,医療安全マネジメントシステムは有効に機能する.本研究では,教育項目一覧表を用いて,医療安全マネジメントシステムを運営する上での役割に応じた教育カリキュラムを立案する方法を開発することを目的とする. まず,医療安全マネジメントの役割に応じた教育カリキュラム立案の方法論を確立した.この方法論は,(1)医療安全マネジメントの実践に関わる会議体・人員と,それぞれが実施している活動を体系的に示した機能図を作成し,役割に応じて対象者を層別する,(2)各対象者が身につけるべき能力を整理したスキルマップを作成し,習得すべき能力を特定する,(3)教育項目一覧表より,各対象者が能力を習得するために受講すべき教育項目を選定する,という3つのステップが含まれている. 提案方法の有効性を確認するため,実際に2つの病院で提案方法に基づき,教育カリキュラムを検討した.その結果,機能図を作成し,対象者を層別することができた.また,スキルマップを作成し,各対象者が習得すべき能力を整理した上で,その能力の習得に必要と思われる教育項目を一覧表より選定し,階層別の教育カリキュラムを立案することができた. 今後は,立案した教育カリキュラムに沿って教育を実施し,その有効性を評価する必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の重点課題であった,医療安全マネジメントの役割に応じた教育カリキュラムの立案方法を確立することができた.規模の異なる2つの病院の医療安全管理者との議論により,役割に応じて対象者を層別する際に活用する機能図を開発した.また,医療安全マネジメントシステムの機能を果たすために必要な能力を詳細化し,それと対象者を対応付けるためのスキルマップも作成した.機能図,スキルマップ,教育項目一覧表を活用し,体系的に教育カリキュラムを立案するための手順を明らかにすることができたため,おおむね順調に進展していると考えている.今後も継続的に共同研究先との議論を重ね,今後の研究計画を着実に進めていく.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度,2つの病院で提案方法に基づき教育カリキュラムの素案を作成した.次年度は,まず,この教育カリキュラムを精緻化する.具体的には,医療安全管理者と議論し,習得すべき能力や教育項目に抜け漏れがないか確認する.また,具体的な教育内容,教育方法等を検討し,詳細な教育計画を設計する.次に,実際にカリキュラムに沿って教育を実施する.各受講者が必要な能力を身につけたかどうかを確認するため,また,教育カリキュラムを見直すためには,実施した教育の効果を測定する必要がある.そこで,立案時に特定した身につけるべき能力を習得できたかどうかという観点で,効果測定を行う.なお,評価方法の原案はあるため,それを適用する.さらに,各病院で立案された教育カリキュラムを比較し,標準的な教育カリキュラムを設計できるかどうかを考察する.
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Research Products
(4 results)