2013 Fiscal Year Annual Research Report
Buffer room入室の有無が喘息体質者の運動時の呼吸機能に及ぼす影響
Project/Area Number |
25882045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
高木 祐介 帝塚山大学, 全学教育開発センター, 講師 (70707702)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 喘息 / 運動 / Buffer room / 呼吸機能 / 予防 |
Research Abstract |
平成25年度の研究では、これまで行ってきた多数のフィールド研究で得られた知見を基に、(主に冬季の)学校現場における体育実技授業にて、喘息体質を有する者が屋外へ出る際に受ける温度差によるストレスを緩衝する部屋、即ち、「Buffer room」の開発を第一目標とした。そして、Buffer roomに入室することで、屋外へ出た際に受ける温度差によるストレスを軽減でき、さらに、運動時の呼吸機能低下の抑制につながる予防策になり得ると仮説立てた。科学研究費補助金(研究活動スタート支援)を受けられたことによって、Buffer room開発に着手することができ、また、鹿屋体育大学の山本正嘉教授及び院生の方々の全面的なご協力があったことで、予定していた時期よりも早く開発に成功することができた。 Buffer room開発後は、科学研究費補助金(特別研究員奨励費. 課題番号: 24・10536)での研究課題の際に行っていた運動負荷試験(藤本と田中 1998)を採用し、対象者の方々の研究参加の同意が得られ次第、順次実施した。実験は、鹿屋体育大学の山本正嘉教授及び院生の方々、近隣研究室の皆様のご協力によって、スムーズに行うことができ、残すところ、あと1名の対象者の実験で終了する段階まで到達している。現在までの実験結果は、仮説通りの内容になっている。 また、本年度行う予定であった学校現場における冬季の体育実技授業前のBuffer room入室介入の有無が喘息体質を有する者の体育実技時の呼吸機能に及ぼす影響の検討は、大島商船高等専門学校の北哲也助教と幸田三広准教授のご協力の下、平成25年度内に、無事に調査を終了することができた。この調査では、現場で起こる問題点を見つけることに成功し、この問題点を基に新たな研究テーマを発見している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究では、申請者が過去7年間積み重ねてきたフィールド研究で得た知見を基に、屋内から屋外へ出た際に受ける温度差を緩衝する部屋、即ち、Buffer roomの開発を計画し、実行した。科学研究費補助金(研究活動スタート支援)を受けられたことで、Buffer roomの開発に成功した。この背景には、鹿屋体育大学の山本正嘉教授、山本教授の研究室の院生の方々の全面的なご協力があった。 Buffer room開発後、日本学術振興会特別研究員(研究課題: 24・10536)であった時の研究方法(再現性の高い運動負荷試験. 藤本&田中 1998)を駆使し、平成25年度・平成26年度に計画していた実験を開始した。実験は、鹿屋体育大学の山本正嘉教授及び院生の方々、近隣研究室の皆様のご協力があり、スムーズに行うことができ、残すところ、あと1名の対象者の実験で終了する段階まで到達した。現在までの実験結果は、仮説通りの内容になっている。 また、平成26年度行う予定であった学校現場における冬季の体育実技授業前のBuffer room入室介入の有無が、喘息体質を有する者の体育実技時の呼吸機能に及ぼする影響を検討する調査も開始した。大島商船高等専門学校の北哲也助教及び教職員の皆様のご協力の下、平成25年度内に、無事に調査を終了することができた。この調査では、現場で起こる問題点を見つけることに成功し、この問題点を基に新たな研究テーマを発見している。 調査・実験の対象者の方々、研究協力者の方々の多大なご協力があったことで、本研究は現在のところ、予定していた状況以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題に関する平成26年度の計画は、以下の3点である。 1. Buffer room実験を終了させる(対象者は残り1名)。 2. 大島商船高等専門学校で行ったフィールド研究の成果を学会及び論文発表する。 3. Buffer room実験の成果を関連学会にて発表し、年度内に論文発表できるようにする。 1. については、既に対象者の方と連絡済で、夏季には終了できるものと考えられる。2.は現在、論文を執筆中であり、作成次第、関連学会に投稿する。3.については、本年9月に開催の第69回日本体力医学会大会で成果を発表し、英文誌にて論文発表する計画をしている。 これら3つの研究課題を遂行していくに十分な時間がある。一つ一つを丁寧に仕上げていく必要性があり、そのため、上記3点について、時間をかけて取り組む。
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