2013 Fiscal Year Annual Research Report
LRH-1のβ-カテニンによる転写活性化機構の分子メカニズム解析
Project/Area Number |
25882050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
湯本 史明 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特任准教授 (30360150)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | LRH-1 / 結晶化 / X線結晶構造解析 / X線溶液散乱解析 |
Research Abstract |
LRH-1 (NR5A2)は、初期発生で初期発生で重要な役割を果たすだけでなく、肝臓、膵臓、卵巣などで発現し、細胞周期や代謝の制御に関わる転写因子である。LRH-1はN末端、DNA結合ドメイン、ヒンジ領域、リガンド結合ドメイン(Ligand Binding Domain, LBD)の4つのドメインから構成されている。このヒトLRH-1について全長LRH-1、LBDについて大腸菌を用いて発現、精製を行うことができた。全長についてはレスポンスエレメントDNA2重鎖との複合体として調製した。これらの複合体とLBDについてはX線溶液散乱解析を行った。また、さらに全長LRH-1/DNAもしくはLBD単独として結合することが知られているコアクティベーターSRC2に由来するペプチドとの複合体としても調製することができ、それぞれKEK構造生物学研究センターに設置されている結晶化ロボットを使って結晶化条件のスクリーニングを行った。さらに、N末端ドメインを除いたDNA結合結合ドメインーヒンジ領域ーリガンド結合ドメインについて発現・精製を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに当初予定していた全長LRH-1およびN末端ドメインを除いたDNA結合ドメインーヒンジドメインーリガンド結合ドメインからなる系について発現精製を進め、結晶化条件の探索、X線溶液散乱解析の実験に進めることができたので、概ね進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでに確立した発現・精製方法を用い、特に全長よりも安定化していると考えられるDNA結合ドメインーヒンジ領域ーリガンド結合領域からなる系についてDNAとの複合体サンプルを調製し、SRC2由来ペプチドの有無の条件で結晶化条件の探索を行っていく予定である。また、X線溶液散乱解析も行う予定としている。
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