2014 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀アメリカ合衆国における「長い公民権運動」の歴史学的研究
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25884024
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
武井 寛 一橋大学, 大学院社会学研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (10707368)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 人種 / 公民権運動 / 都市史 / 住宅政策 / 移民 / ジェンダー / エスニィティ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間の最終年度にあたる平成26年度は、本研究課題に必須となるアメリカの主要な公民権運動団体と住宅政策に関する個人ペーパーの史料収集を中心的に行った。なかでも、20世紀前半に活躍した著名な住宅改革家キャサリン・ウースター・バウアーの膨大な史料を収集し始め、今後も研究に向けて新たな見通しが発見できたことが最も重要な成果である。具体的には、住宅改革家と公民権運動活動家の接点が存在していたことを、手紙のやり取りや報告書等の一次資料から明らかになった。この史料を分析することで、「長い公民権運動」の一つとして、住宅改革運動を捉え直す新たな研究視点を獲得することができた。キャサリン・バウアーの個人ペーパーと並行して、さらに全国黒人地位向上協会(NAACP)の西海岸支部のペーパーを収集し始めたことも、研究上重要な成果と言える。本ペーパーは非常に膨大なコレクションのため、今度も所有先のカリフォルニア大学バークレー校に継続的に調査に赴き、史料を収集しながら分析していきたい。このように、平成26年度は史料収集に力点を置いた年であった。 しかしながら、研究成果を形にするという意味では実績をあげられなかった年であった。これまで研究代表者は、個別具体的なテーマを学会等で発表し、そこで得られたコメントや批判を組み込む形で論文を執筆してきた。ところが、平成26年度に学会発表を予定していたテーマである、20世紀中葉のマイノリティに対するカリフォルニア州の住宅政策とそれに対するマイノリティ側(主に黒人)の活動に関する学会発表は、行うことができなかった。というのも、このテーマをさらに膨らませた形で、日本アメリカ史学会から平成27年秋の年次大会において発表を依頼されたからである。その分、本年度は史料収集及び分析に多くの研究時間をあてた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)