2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25884076
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
木島 菜菜子 大谷大学, 文学部, 助教 (90710418)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 英文学 / ディケンズ / 絵画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ディケンズの文学と絵画との関係を新しく評価し、その相関関係を実証的に示すことである。今年度は昨年度の研究成果を踏まえ、ディケンズの見た絵画が彼の創作に及ぼした影響、及び、ディケンズが同時代の画家に与えた影響についてより多面的に考察した。主な研究実績は以下の3点である。 1. 『デイヴィッド・コパフィールド』における海の場面の描写について、ターナーの風景画との関連を論じ、第86回日本英文学会で口頭発表を行った。本研究はディケンズ文学の核心にある想像性あふれる視覚的描写への新たなアプローチを模索するもので、本発表内容はその成果の一端である。 2. ヴィクトリア朝を代表する画家W.P. フリスにディケンズが及ぼした影響について、またヴィクトリア朝後期に発展を遂げる社会派リアリズム絵画とディケンズの関係について論じ、『西洋文学研究』第34号に論文を掲載し、大谷大学西洋文学研究会で口頭発表を行った。英米文学だけでなくフランス文学、ドイツ文学を専門とする研究者たちからなるこの研究会での発表および質疑応答によって、本研究内容の時代・地域を超えた発展の可能性が確認された。 3. これまでの研究成果を社会に発信する方法の一端として、若手研究者による公開講座、第16回エコール・ド・東山において「イギリス文学とオランダ絵画ー19世紀イギリスにおけるリアリズム文学とジャンル画の関係についてー」と題した講義を行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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