2014 Fiscal Year Annual Research Report
北太平洋からみる日本の開国―アメリカ北太平洋測量艦隊に着目して
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25884086
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Research Institution | Osaka University of Tourism |
Principal Investigator |
後藤 敦史 大阪観光大学, 国際交流学部, 講師 (60710671)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 北太平洋 / 測量 / 海図 / 幕末 / 開国 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目となる当該年度においては、当初の計画どおり、夏期に2週間近くワシントンDCでの史料調査を実施することができた(2014年8月24日-9月10日)。アメリカ議会図書館およびアメリカ国立公文書館で、アメリカ北太平洋測量艦隊に関する史料および海図の調査をおこない、また、同艦隊の補完事業として1858年に派遣された測量遠征隊の史料・海図についても調査をすることができた。その結果、1850年代を通じて、アメリカ合衆国がペリー艦隊とアメリカ北太平洋測量艦隊、そしてその補完事業であるフェニモアクーパー号の派遣という一連の事業を通じて、日本列島を含む北太平洋の「科学的」な情報を収集していたことが明らかになった。また、これらの一連の測量事業にたいする徳川幕府の対応の変遷についても研究を深めることができた。 これらの成果は、従来ペリー艦隊ばかりに注目しがちであった日本開国史の捉え方自体にも再検討を迫るものであり、その点で、北太平洋という観点で開国史を検討するという本研究課題にとっても重要な調査実績をあげることができたと評価できる。 なお、以上のアメリカでの史料調査による成果については、帰国後に日本史研究会9月例会(2014年9月28日、機関紙会館)で発表する機会に恵まれた。この発表は、事業終了後の2015年5月に論文として公表する予定である。 また、本年度には、前年度における研究成果を踏まえ、第44回明治維新史学会大会(2014年6月8日、立正大学)で研究報告をおこなった。さらに、関西アメリカ史研究会例会(2014年5月11日、キャンパスプラザ京都)でも研究報告を実施し、日本史に限らない分野での研究成果の公表をおこなうことができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
『日本史研究』634号掲載論文は2015年6月刊行予定であり、掲載頁も予定の頁数を示す。
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Research Products
(5 results)