2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25885002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
久永 忠 北海道大学, 経済学研究科(研究院), 助教 (50452305)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 経済政策 / 経済理論 / 国際貿易 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題「比較優位と産業構造の動学的変化に関する実証研究」は、①貿易および産業について、貿易構造(比較優位構造)および産業構造の構造変化の速度、状態(国際競争力の水準)の推移、およびその動学的特徴を明らかにするとともに、②比較優位とマクロ経済の関係性について、産業・貿易に関するパネルデータによる計量分析によって、顕示比較優位(RCA)を説明する有意なマクロ経済変数を明らかにすることを目的として研究を推進した。本年度の研究実施計画では、前述した目的を達成するために次の項目を実施した。 ① 状態遷移の追跡による比較優位の持続性・可動性の特徴抽出 分析対象国・地域としているOECD諸国その他地域の財貨・サービス貿易に関するデータを取得して、統計解析アプリケーション用のデータセットに加工した。データセットは、年次で各国・地域の産業別のデータを追跡できるように加工した。分析結果から,比較優位の構造変化について、財貨貿易とサービス貿易では可動性・持続性が相違していることを明らかにした。また、それぞれ外的ショックに対して感度が異なっていることを明らかにした。 ② 顕示比較優位指数の独占的競争型リカードモデルによる理論的基礎付け 独占的競争型リカードモデルを理論的基礎としてRCA指数を国際貿易モデルに組み込んで、労働投入量・賃金率とRCA指数の変化、RCA指数と経済的厚生の変化を分析した。理論モデルに基づいて変数と指数の関係性を分析し、数値解析によって前述の関係性を実証した。分析結果から、RCA指数が上昇する場合と低下する場合があることを明らかにした。また、経済的厚生の変化とRCA指数の変化について、関係性を明らかにした。 本研究課題を推進することによって得られた結果について取りまとめ、学会および研究会その他学術的会合において発表した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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