2014 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の二次情報に応じた選択的な向社会的行動に関する発達心理学的研究
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25885051
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 真由子 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (60707793)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 選択的な向社会的行動 / 二次情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちは他者を援助し、物を分け与え、悲しんでいる人がいれば慰め、何か目標を達成するために協力し合う。このような向社会的行動はごく身近な人に対してだけではなく、それほど親しくない人に対してもみられる。互いに助け合う社会を大規模な集団で形成するのは、他の動物種と比べてヒトの社会の大きな特徴である。大規模な集団で互いに助け合う社会を維持するためには、他者から搾取されるのを防ぎ、特定の他者にのみ選択的に向社会的行動を示すことが重要である。 これまでの研究から、幼児は相手が以前自分に向社会的だったか、相手が第三者に向社会的だったかといった情報 (一次情報) に応じて選択的に向社会的行動を示すことが明らかにされてきた。しかし成人を対象にした研究から、大規模な集団で協力関係を維持するためには一次情報に応じた選択的な向社会的行動だけではなく、相手の以前のやり取り相手の特徴に関する情報 (二次情報) も含めた選択的な向社会的行動が不可欠であることが指摘されている。つまり、相手が第三者に向社会的でなかった場合、「向社会的な第三者に向社会的に振舞わなかった相手」と「向社会的ではない第三者に向社会的に振舞わなかった相手」を区別して、「向社会的な第三者に向社会的に振舞わなかった相手」にのみ悪い評価をする必要がある。近年の研究から8ヵ月児が二次情報に応じた選択的評価を示す可能性が指摘されているが (Hamlin et al., 2011)、その評価に基づいた選択的な向社会的行動がどのように発達するのかについてこれまで検討した研究はない。そこで本研究では、幼児が二次情報に応じた選択的評価を示すのか、また選択的評価に基づいた選択的な向社会的行動を示すのかを検討した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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