2014 Fiscal Year Annual Research Report
成城小学校におけるドルトン・プラン受容の史的再検討
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25885093
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
足立 淳 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (50707528)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 大正新教育 / 成城小学校 / ドルトン・プラン / 受容 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画に基づき、1927年12月の沢柳政太郎の急死以後の成城小学校における教育方法改革の方向性に関する分析を進めた。やや具体的に述べるならば、同校の機関誌『教育問題研究』の記事の分析、成城学園が所蔵している資史料の調査に加え、1920年代末から1930年代前半に成城小における教育を受けた卒業生の方々4名に聞取調査を実施した。これらの検討の結果、研究計画において採用した作業仮説を修正する必要があることが明らかになった。 やや具体的には、上記の卒業生の証言をもとに1930年代以降の教育実践の中心的な担い手となったと見られる小林茂、内田庄次、田中末広らといった教師たちの動向と言説を分析する過程で、ドルトン・プランのみに限らず、同時代の教育界において注目されたウィネトカ・プランや郷土教育の影響を考慮に入れなければ、同校の教育改革の方向性と到達点を適切に評価することができないことが判明してきた。 そして、以上に述べた知見と、ドルトン・プランが成城小の教師をして自らの「自学主義」の抱える課題や欠点を自覚させ、一定の軌道修正を図らせる契機となったという前年度の研究成果とを総合しながら、1930年代に入ってからの成城小の教育改革の課題が、個別学習と協同学習との総合や調和の実現にあったことが解明されつつある。 今後、これらの成果を踏まえ、成城小における教育研究の到達点と限界の史的再評価に向けて実証的な解明を試みる予定である。すでに、そのための基礎作業となる論文を発表済みである。さらに、その続編にあたる論文も、現在、発表に向けて準備中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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