2013 Fiscal Year Annual Research Report
扁平多孔管による低温排熱回収用高性能熱交換器の開発
Project/Area Number |
25889027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
地下 大輔 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 助教 (30708368)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 熱工学 / 熱交換器 / 熱伝達 / ミニチャンネル / 扁平多孔管 |
Research Abstract |
船舶・海洋分野においても地球温暖化,原油価格の高騰から,更なる省エネルギー化と環境負荷低減が期待されている.また,船舶の冷凍・空調機器に使用されている冷媒に関しても今後使用の制限が予想され,低GWP冷媒への転換やシステムの小型化による冷媒チャージ量の削減が必要となる.本研究は熱交換器性能の向上および省スペース化が期待できる扁平多孔管に着目し,低温排熱回収に利用可能な高性能熱交換器の開発を最終目的とする.さらに,作動流体に低GWP冷媒を用いることで環境負荷の低減が期待できる.本年度は水力直径1mm程度の微細流路を有する扁平多孔管内での単相流および蒸発流の伝熱・流動の基礎的特性の実験的解明を目的とし,扁平多孔管内単相流および蒸発流の伝熱実験装置の製作,ならびに流量,熱流束をパラメータとして圧力損失および熱伝達率の測定を行った.実験装置は圧縮機潤滑油の影響を排除するためにポンプによる強制循環ループとした.また,異なる流路断面形状で実験を行い,圧力損失および熱伝達に及ぼす流路形状の影響について検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験装置の製作に遅れた生じたため,実施計画に若干の遅れが生じている.しかしながら,研究の最終目標達成に大きな影響はないと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は流路断面形状および作動流体を変え,流量,熱流束をパラメータとするより詳細な伝熱実験を実施する.その後,低温排熱回収を想定し蒸発温度を変えた実験を行い,伝熱・流動特性に及ぼす蒸発温度の影響について検討する.また,細径化に伴い薄液膜化によるドライアウトが生じやすくなることが予想されるため,このドライアウト発生条件についても検討する.以上の研究から,扁平多孔管を用いた省スペース熱交換器の合理的熱設計に必要となる基本特性の解明を目指す.
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