2014 Fiscal Year Annual Research Report
ポリマーナノコンポジット材料における絶縁特性の向上メカニズムの解明
Project/Area Number |
25889058
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
飯塚 智徳 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (20706890)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | ナノコンポジット / ナノフィラー粒子 / 絶縁特性 / 耐部分放電特性 / 放電劣化抑制機構 / 熱伝導性付与 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポリマーナノコンポジット材料における絶縁特性の向上と要因を解明するとともに,高熱伝導性を併せ持つハイブリッド型ナノコンポジット材料を開発することを目的とした.ナノフィラー添加による絶縁破壊時間の長寿命化におけるメカニズム解明の一つとして,耐部分放電試験による試料表面への放電侵食劣化深さから抑制効果と機構について評価・考察を行なった.ニート試料,マイクロコンポジット試料に対し,ナノシリカフィラー粒子を添加混合しナノコンポジット化することにより絶縁特性が顕著に向上する同様の結果が得られ,ナノ粒子による試料表面への堆積とナノオーダでの被覆による劣化抑制層の形成することによる抑制機構と考察できた.また,絶縁特性を解明する上で,高温環境下での影響も評価を行なった.その結果,試験環境温度を30℃,60℃,110℃とした場合,試料表面への放電侵食劣化深さは30℃と110℃では約2倍もの劣化深さとなり,温度依存性があることが新たに判明した.低充填での熱伝導性付与については,マイクロフィラーを40 wt%添加した試料では,ニート試料に比べ2.7倍程度の熱伝導率向上が得られ,ナノフィラー3 wt%単体でも1.3倍の向上が得られた.これはフィラー粒子とポリマーマトリックスとの界面による結合力に依存していることが分かった.
以上これらの結果による絶縁性と熱伝導性という相反する特性の両立を可能にする新たな指標を示すことが得られた.
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|