2014 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツ波発振器を目指した固有ジョセフソン接合の同期現象に関する研究
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25889063
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
及川 大 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 助教 (40707808)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 固有ジョセフソン接合 / テラヘルツ電磁波 / パルス電流印加法 |
Outline of Annual Research Achievements |
テラヘルツ電磁波は未開拓周波数帯域であり様々な分野で応用が可能であるが,有用な発振器が存在せず,その発振器の開発が望まれている.本研究では高温超伝導体に内包される超伝導/絶縁層/超伝導層(固有ジョセフソン接合と呼ばれる)を同期動作させることによって小型固体のテラヘルツ電磁発振器が実現化されると考えジョセフソン接合の同期動作現象の解明を試みた. 先ず自己フラックス法を用いて良質な高温超伝導体単結晶の作製を試みた.フラックス剤の配合比率, 温度制御,及び単結晶焼結時に使用する坩堝のアルミナ純度の最適化を行い,良質な配向面の大きい高温超伝導体単結晶を再現性よく成長させることに成功した. 次にジョセフソン接合の同期現象には電流導入に起因した自己発熱の効果が大きく寄与していることに着目して,数値解析によって発熱の影響を調べたところ,電流導入端子とジョセフソン接合間の接触抵抗部における発熱がジョセフソン接合中に温度分布を生じさせジョセフソン接合の特性に影響を及ぼす可能性があることが分かった.次に波形の調整により発熱の効果を制御できるできるパルス電流印加法を用いて自己発熱の効果を実験的に調べた.その結果,接触抵抗部での発熱の有無によって,ジョセフソン接合の電流電圧特性が大きく変わることがわかり,電流端子とジョセフソン接合との接触抵抗部での発熱がジョセフソン接合の特性に大きな影響を及ぼす場合があることを明らかにした.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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