2013 Fiscal Year Annual Research Report
Non-Conventional酵母によるテーラーメイド芳香族化合物合成法の開発
Project/Area Number |
25889071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
野田 修平 独立行政法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別研究員 (30710131)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | Kluyveromyces lactis / NADPH / アセチル-CoA |
Research Abstract |
微生物菌体触媒を用いた芳香族化合物合成は、バイオリファイナリーにおける重要な分野の一つである。各種阻害物耐性、耐酸性等の側面から、酵母Saccharomyces cerevisiaeは産業的生産を考慮した場合の理想的な宿主であると考えられている。しかしながら、代謝経路がエタノール発酵に支配されてしまうクラブトリー効果の影響により、自由自在な代謝改変ができないといった大きな問題が生じている。バイオリファイナリー型社会構築の上で今後急速に需要が伸びてくると予想される分野を開拓し、立ちはだかっている数多くの問題を解決する手段として、本研究においてはNon-Conventional酵母の利用に着目した。まず、様々な酵母について培養特性解析を行い、エタノール非生産型酵母のスクリーニングを行った。その結果、Kluyveromyces lactisの一種について、エタノールをほとんど生産しないということを見出した。さらに、このK. lactis株の細胞内環境をメタボローム解析技術により分析したところ、様々な有用物質への変換に関わるATPやNADPHなどの補酵素や、様々な有用物質の骨格となるアセチルコエンザイムA(アセチル-CoA)等の重要な細胞内物質が、S. cerevisiaeと比較して格段に多く蓄積しているということを見出した。これらの結果より、本研究でスクリーニングしたK. lactisは、様々な有用物質を発酵法で生産するためのプラットホームになり得ることが示唆された。今後、芳香族化合物修飾ライブラリーを構築した後、このK.lactis細胞内に芳香族化合物合成経路を設計する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、Non-conventional酵母の中からエタノール非生産性型の酵母、つまりクラブトリーネガティブな酵母のスクリーニングに成功した。今後、芳香族化合物修飾のスクリーニングを行い、得られたK. lactis細胞内で芳香族化合物合成経路の再構築を検討していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの大きな課題として、本研究でスクリーニングした酵母K. lactisの形質転換効率の悪さがあげられる。今後、これまでに報告されている形質転換系を様々な形で組み合わせることにより、K. lactisの高効率形質転換系を構築する必要がある。
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