2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変動物を用いた精子成熟過程におけるPATE4の機能解析
Project/Area Number |
25890013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野田 大地 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員(常勤) (50712551)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 精子成熟 / 精巣上体 / 副生殖腺 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
まず初めに,マウス雄性生殖器におけるPATE4 (prostate and testis expression 4) の発現解析を行った。具体的には,マウスの精巣,精巣上体 (頭・体・尾),副生殖腺 (前立腺・精嚢腺),腎臓および肝臓を採取し,それぞれの組織からタンパク質を抽出した。得られた各組織由来のタンパク質抽出液を用いてウェスタンブロット解析を行った結果,マウスPATE4は精巣や前立腺ではなく精嚢腺で特に強く発現することが明らかになった。また,精嚢腺の上皮細胞と精嚢分泌物のタンパク質抽出液を用いたウェスタンブロット解析で,PATE4は上皮細胞で合成された後に翻訳後修飾を受けることが明らかになった。さらに,野生型雄マウスと交配した直後の雌マウス子宮内液由来のタンパク質抽出液を用いたウェスタンブロット解析でもPATE4の存在を示すバンドが検出できた。以上から,PATE4は射出時に精子と混合され雌へと輸送されると考えられる。 次いで,マウスPATE4の生理学的機能を明らかにする目的で,Pate4 KOマウスの作製を行った。得られた雄マウスの精嚢腺タンパク質抽出液を用いたウェスタンブロット解析でKO雄マウスの作出に成功したことが確かめられた。次いで,得られたPate4 KO雄マウスを用いた自然交配試験,KO雄マウス由来の精巣上体尾精子を用いた体外受精試験や人工授精試験などにより,PATE4の生理学的機能の解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記入した研究計画通りに研究を遂行できたため
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,人工授精試験を継続して行うとともに,電気刺激による人工的射出誘発や蛍光ラベルKO精子を用いた雌性生殖道内におけるKO精子の挙動の観察を行うことで,マウスPATE4の生理学的機能の解明を試みたい。
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[Journal Article] Feasibility for a large scale mouse mutagenesis by injecting CRISPR/Cas plasmid into zygotes2014
Author(s)
Mashiko D., Young SAM., Muto M., Kato H., Nozawa K., Ogawa M., Noda T., Kim YJ., Satouh Y., Fujihara Y., Ikawa M.
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Journal Title
Development, growth & differentiation
Volume: 56
Pages: 122-129
DOI
Peer Reviewed
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