2014 Fiscal Year Annual Research Report
血漿中のIPMN関連miRNAを指標とした早期膵癌診断法の開発
Project/Area Number |
25890018
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
森村 玲 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70448736)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | 膵管内乳頭粘液腫瘍 / microRNA / マイクロアレイ / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
膵管内乳頭粘液腫瘍 (Intraductal papillary mucinous neoplasm: IPMN)は、極めて予後不良な膵悪性腫瘍の中で、腺腫から腺癌に比較的緩徐に進行し早期の治療介入による予後の改善が期待しやすい重要な一型である。しかし、画像診断を主とした現在の術前診断においても腺腫あるいは上皮内癌と早期癌の鑑別は困難であり、その手術適応の決定は容易ではない。我々は、膵癌患者の血漿中遊離micro RNA(miR)を指標とした、膵癌の早期診断を可能とする新規バイオマーカーの探索を行ってきた。今回、網羅的アレイ解析により、早期膵腫瘍の存在診断や進行度診断に向けて有望なバイオマーカー候補を同定したので報告する。 2010年から2013年に治療を行った膵癌と膵管内乳頭粘液腫瘍患者71症例を用いた。また、対照として68例の健常人血漿を用いた。マイクロアレイによる解析によって非担癌患者群と比して膵癌、IPMN群の血漿中で上昇しているmicroRNA群を選出した。その結果、網羅的アレイ解析では、miR-223、575、615-5p、675、744の5候補が選出され、test scale 解析でmiR-223が選出された。膵癌、IPMNの組織中のmiR-223レベルは正常組織と比べ有意に発現上昇を認めていた(p=0.0069)。Validation解析でも、miR-223は健常人血漿比して有意な発現上昇を認め(p<0.0001)、ROC曲線を用いた解析ではAUC値は0.81であった。術前血漿中miR-223高発現患者群の術後の血漿中濃度は有意に低下していた(p=0.0297)。血漿中miR-223レベルはIPMNが悪性化するにつれて高くなる傾向にあった(p=0.0963)。 血漿中miR-223を測定することで、膵IPMNの悪性化を予測することが可能である。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)
-
[Journal Article] Malignant potential in pancreatic neoplasm; new insights provided by circulating miR-223 in plasma2015
Author(s)
Shuhei Komatsu†, Daisuke Ichikawa, Mahito Miyamae, Tsutomu Kawaguchi, Ryo Morimura, Shoji Hirajima, Wataru Okajima, Takuma Ohashi, Taisuke Imamura, Hirotaka Konishi, Atsushi Shiozaki, Hisashi Ikoma, Kazuma Okamoto, Hiroki Taniguchi & Eigo Otsuji
-
Journal Title
Expert Opin Biol Ther.
Volume: 30
Pages: 1-13
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-