2014 Fiscal Year Annual Research Report
神経修飾リガンド/受容体を起点とする興奮性シナプス伝達の制御機構の解明
Project/Area Number |
25890021
|
Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
横井 紀彦 生理学研究所, 細胞器官研究系, 特任助教 (50710969)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | てんかん / ケミカルシャペロン / 治療薬 / シナプス伝達 / AMPA受容体 / PSD-95 / 辺縁系脳炎 / モデルマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
シナプス間の情報伝達効率は使用状況によって柔軟に変化し、記憶や学習の基盤を成すと考えられている。一方、この制御機構の破綻はてんかん等の神経疾患の重要な一因となる。すなわち、「シナプス伝達の制御機構」と「神経疾患の分子病態」の解明は表裏一体の関係にある。これまでに我々は、シナプス足場タンパク質PSD-95を含む脳内タンパク質複合体として、てんかん関連タンパク質LGI1リガンド/ADAM22受容体を同定し、LGI1/ADAM22がAMPA型グルタミン酸受容体を介した興奮性シナプス伝達を制御することを報告してきた。本研究課題では、我々はLGI1によるシナプス伝達制御機構の生理的意義を明らかにするために、家族性てんかんにおけるLGI1変異体の分子病態を解析した。これまでに、報告されている34種類のLGI1変異を分泌型変異と分泌不全型変異に分類し、それぞれのLGI1変異体を発現するてんかんモデルマウスを作製した。このてんかんモデルマウス脳に発現する変異タンパク質の性状解析により、LGI1変異によるてんかんがタンパク質構造病(conformation disease)であることを明らかにし、LGI1とその受容体ADAM22との結合不全が本てんかんの分子病態であることを明らかにした。当該年度では、ケミカルシャペロンによるLGI1構造異常の修復がてんかん治療に有効である可能性を見出した。すなわち、LGI1-ADAM22結合が、正常な脳機能に必須なシステムであることを示した。本研究で得られた重要な知見はNature Medicineに掲載され、世界中に発信された(Yokoi et al. Nat. Med. 2015, 21, 19)。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)
-
[Journal Article] Chemical corrector treatment ameliorates increased seizure susceptibility in a mouse model of familial epilepsy2015
Author(s)
Yokoi N, Fukata Y, Kase D, Miyazaki T, Jaegle M, Ohkawa T, Takahashi N, Iwanari H, Mochizuki Y, Hamakubo T, Imoto K, Meijer D, Watanabe M, Fukata M
-
Journal Title
Nat Med.
Volume: 21
Pages: 19-26
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
-
-
-
-
-
-
-