2013 Fiscal Year Annual Research Report
In Vitro再構成系を用いた植物マイクロRNA生成機構の解析
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25892025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岩田 雄二 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 助教 (80704965)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | microRNA / シロイヌナズナ / DICER-LIKE 1 |
Research Abstract |
シロイヌナズナを用いた遺伝学的解析から、microRNA(miRNA)生成に関与するタンパク質が多く同定されている。そのうち、RNAの5'キャップ構造に結合するタンパク質複合体Cap Binding Complex(CBC)について生化学的解析を行うため、精製タンパク質の調製を試みた。CBCは二つのタンパク質CBP80とCBP20からなるヘテロ二量体である。N末端にヒスタグを付加したタンパク質をそれぞれ大腸菌株Rosetta 2 (DE3)pLysSを用いて発現を試みた。SDS-PAGEで解析した結果、予想された分子量の位置にタンパク質の発現を認めることができ、可溶性画分に得ることができた。小スケールでのタンパク質精製を行ったところ、ニッケルカラムに特異的に結合し、粗精製することができた。また、miRNA前駆体を切断する触媒サブユニットであるDICER-LIKE 1(DCL1)や、DCL1と相互作用して機能するSERRATE(SE)を調製するため昆虫細胞タンパク質発現系を立ち上げ、タンパク質発現に必要なバキュロウイルスの作製を行った。さらに、miRNA前駆体の一つであるpri-miR167b RNAを、T7 RNA Polymeraseを用いたin vitro転写系により調製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CBCを構成するCBP80、CBP20両タンパク質は大腸菌による異種タンパク質発現システムを用いて可溶性画分に得ることができ、粗精製できた。また、精製DCL1、SEタンパク質を調製するための昆虫細胞による異種タンパク質発現システムも立ち上げることができた。miRNA前駆体も調製できたため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
CBP80、CBP20両タンパク質について、大腸菌を用いて大量発現させ、ニッケルカラムで粗精製したのち、イオン交換カラムやゲルろ過カラムを用いて精製度を上げ、試験管内でのmiRNA生成反応に用いることのできるタンパク質を調製する。 DCL1やSEについては、既に確立したプロトコルを用いて精製タンパク質を調製する。 調製したタンパク質とRNAを、試験管内miRNA生成反応、タンパク質―タンパク質相互作用解析、タンパク質―RNA相互作用解析に供することで、CBCタンパク質がどのようにmiRNA生成に関与するか明らかにする。
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Research Products
(4 results)