2014 Fiscal Year Annual Research Report
鼻性NK/T細胞リンパ腫における溶解感染誘導の検討
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25893008
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
上田 征吾 旭川医科大学, 医学部, 助教 (90447102)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 鼻性NK/T細胞リンパ腫 / 化学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
鼻性NK/T細胞リンパ腫細胞株を用いて、種々のSp1転写因子阻害薬を添加して培養し、MTSアッセイを用いて検討したところ、濃度依存性に細胞死をもたらすことが確認された。さらにこれらの阻害薬がSp1の阻害を介し、アポトーシスを抑制する蛋白であるbaculoviral inhibitor of apoptosis repeat containing 5(BIRC5)を阻害することを確認した。また細胞周期を促進する蛋白であるcyclin-dependent kinase 1(CDK1)の阻害も確認し、本リンパ腫細胞をアポトーシスへと誘導することをフローサイトメトリーならびにウェスタンブロット法にて確認している。本リンパ腫はEBウイルス潜伏感染様式の2型をとるとされ、本リンパ腫細胞株もEBウイルス潜伏感染蛋白であるLMP1を発現しており、本蛋白は癌原性と考えられている。そこでLMP1の発現が、これらBIRC5やCDK1の発現に関与しているかを、LMP1をsiRNAでノックダウンした細胞株で確認したところ、これらの蛋白が発現低下し、アポトーシスを来たしていることをウェスタンブロット法にて確認した。また鼻性NK/T細胞リンパ腫症例より得られた摘出標本を用いた免疫組織化学染色ではLMP1陽性BIRC5陽性細胞を認めた。すなわち、本リンパ腫ではLMP1を介してBIRC5やCDK1の発現が亢進していることが示唆された。またSp1阻害薬は海外にて治験が進行しているものものあり、将来本リンパ腫の治療オプションの一つに本阻害薬を用いることが期待された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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