2013 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiを用いた緑内障に関連する神経保護機能遺伝子の探索・同定
Project/Area Number |
25893015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤田 幸輔 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (80708115)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 緑内障 / RNAi |
Research Abstract |
緑内障は視神経の特徴的な構造的・機能的異常をきたす疾患であり、中途失明の原因の第一位を占めている。しかし、そのメカニズムについては未解明の部分も多い。 本研究では、緑内障の病態の解明のため、各種障害を与えた疾患モデル動物を用いて、神経損傷・保護に機能する遺伝子およびその分子機構の探索・同定を目的とする。そのために、RNAi法を用いた探索を行う。すなわち、種々の遺伝子をRNAiによりノックダウンし、それによって現れる影響を疾患モデルにより機能面から評価することで新規機能性遺伝子を同定し、その詳細を分子生物学的手法と機能プローブを用いたイメージングなどの手法を駆使することで解析する。 そのためにまずは、緑内障モデルにおける眼内でのin vivo RNAi法の確立を目指した。発現解析(Yasuda et al., 2014 in press)から得られた小胞体ストレス関連の遺伝子をターゲットとして、作製した種々のsiRNAおよびshRNA発現ベクターを用いてRNAiの手法とその導入方法等に関して条件検討を行った。その結果、shRNA発現ベクターをアデノ随伴ウイルスを用いて網膜神経節細胞に遺伝子導入する方法において、緑内障モデルでの標的遺伝子の有意な発現量の低下とさらにその下流の遺伝子の発現の変動が見られた。このことは、この方法が緑内障モデルにおける有効なRNAi法であることを示している。 現在は、緑内障モデルマウスの発現解析により得られた遺伝子をRNAi法によりノックダウンし、機能面から評価することで候補遺伝子の絞り込みを行っている。 本研究により、緑内障をはじめとした難治性網膜疾患がもたらす神経損傷の分子機構の解明と神経保護薬の開発につながることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
種々の条件検討を行い眼内でのin vino RNAiの手法を構築した。現在は発現解析により得られた遺伝子のRNAiを進めることで緑内障関連遺伝子の候補を機能面から絞りこんでいる。 また、機能解析のためのイメージングの立ち上げに既に着手しており、遺伝子を同定後は、速やかに神経機能活動における生理学的意義の検証にスムーズに移行できる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きRNAiを用いて神経損傷・保護に機能する遺伝子およびその分子機構の探索・同定を行う。同定後はその遺伝子が機能する経路をRNAi、過剰発現、レポーターアッセイ等の分子生物学的手法を用いて解析する。さらに、発現解析を行うことで機能する場所と時期を明らかにしていく。また、in vivoイメージングを用いた分子機能の評価も行っていく。
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