2014 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者外傷の止血能の解析と止血能に関連する新規バイオマーカーの同定
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25893016
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
工藤 大介 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30455844)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 外傷 / 血液凝固 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、外傷患者の止血能、特に高齢者の特徴について、および血小板数や凝固因子測定では評価できない凝固線溶動態と止血能との関連について解明することである。近年増加している高齢者外傷への対策は医療費の面からも社会的課題である。高齢者は若年者と比べて出血制御が困難であるが、従来の血液検査(血小板数、凝固因子)は実際の止血能を評価できないのが問題であった。一方、Rotation Thromboelastometry (ROTEM)を用いれば、実際の止血能とその過程の異常の評価が可能である。 対象患者を16歳以上の外傷症例で、Abbreviated Injury Score (AIS)が3以上の外傷を有する重症外傷症例とし、来院時、来院 3 時間後および24時間後にROTEMによる止血能の評価と同時に凝固線溶系因子、Alarminsを測定した。これらの測定データと臨床情報を組み合わせ、高齢者の止血能の特徴を解析する予定であった。 平成25年度に続いて、平成26年度も平成27年1月まで上記対象症例のデータを蓄積してきた。全24例でROTEMデータを測定した。240症例を目標としていたが、家族の同意を得られなかった、緊急の治療が必要で採血を行えなかった、などの理由で、症例数の目標を大幅に下回った。 現在、(1)止血能と年齢との相関を解析、(2)受傷部位による検討、(3)ROTEM測定値と凝固線溶因子およびAlarminsの関係を解析、(4)来院時ショックの有無、外傷性DICの有無、外傷による血腫の有無や外出血の有無、FFP投与の影響などの解析、を行っている。この解析結果を論文発表予定である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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