2014 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌の頸部リンパ節転移を制御するmicroRNAの網羅的探索
Project/Area Number |
25893024
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長谷川 正午 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50361697)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 転移 / micro RNA / mRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔がんでは,頸部リンパ節転移が予後を左右する最も重要な因子であるにも拘わらず,転移に関与するとされるmicro RNAの研究はわずかであり,そのmRNAとの発現調節機構の詳細は明らかでない。本研究では,口腔癌の転移に関与すると考えられるmicro RNAを同定し,これまでの研究成果である転移に関連するmRNA発現プロファイルを組み合わせて解析(ペアリング解析)を行った。 転移性および非転移性口腔癌細胞株SAT, HO1-u-1, SAS, HSC-3, HSC-3-M-3, OSC-19を用い,micro RNAマイクロアレイによる発現プロファイルを作成した。ペアリング解析により,85の候補遺伝子の中からターゲット遺伝子を絞り込み,同定した。また,発現低下を示すmicro RNAを口腔癌細胞株に導入し,増殖能,浸潤能などの細胞機能の変化についても検討し,さらにreal-time PCRを用いてターゲット遺伝子の発現を検討した。 非転移性細胞株と比較し,転移性細胞株においてmiR-205の有意な発現低下が認められた(P<0.001)。口腔扁平上皮癌において転移に関与するmRNAとmiR-205のペアリング解析を行ったところ,interferon regulatory factor 1 (IRF-1)がターゲット遺伝子として検出された。real-time PCRでもIRF-1発現が転移性口腔癌細胞株において亢進を示した。 IRF-1はmetastatic nicheにおける癌細胞―NK細胞間cross-talk mediatorとして機能しているとの報告があることから,miR-205の発現低下はIRF-1の発現を亢進させることで,口腔がんの転移を引き起こす可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)