2013 Fiscal Year Annual Research Report
相反する生理作用を示すIL-6とIL-27の共通シグナル伝達分子の新たな作動機構
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25893032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
平原 潔 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員准教授 (00707193)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 免疫学 / 遺伝子 / シグナル伝達 / サイトカイン |
Research Abstract |
本研究課題では、IL-6,IL-27に対するCD4 T細胞の反応をモデルとして用いて、複数のSTATsの活性化により調節されるサイトカインの多様な生理作用のメカニズムを解明することを目的として研究を行っている。具体的には、両サイトカインによって誘導されるトランスクリプトームについて詳細な解析を行うとともに、STAT1とSTAT3の遺伝子発現制御の分子機構について、STATsを介したクロマチンのエピジェネティック変化に着目し研究を進めている。さらに、STAT1機能獲得変異患者の末梢血より分離したCD4 T細胞を用いて、STATsバランスが破綻している状態におけるサイトカインレスポンスの変化を解析している。 本年度は、IL-6とIL-27がCD4 T細胞において誘導する遺伝子発現の異同をRNA-Sequence(RNA-Seq)法で調べた。この結果、IL-6によりその発現レベルが著明に変化する遺伝子群、及びIL-27によりその発現レベルが著明に変化する遺伝子群を全ゲノムレベルで定量的に測定することに成功した。さらにIL-6とIL-27刺激での遺伝子発現パターンへのSTATsの関与をSTAT1およびSTAT3遺伝子欠損CD4 T細胞を用いて調べた。その結果、STAT1は、トランスクリプトーム形成におけるIL-6,IL-27の特異性を規定している一方、STAT3は、それぞれのサイトカインで誘導される遺伝子発現自体を規定していることを明らかにした。つまり、異なるSTATsが遺伝子発現機構において、それぞれ特徴的な役割を担っていることを明らかにした。これらを踏まえ、今後は1.STAT1遺伝子変異患者において、それぞれのサイトカインの特異性が増しているのかどうか、2.サイトカインレスポンスの変化が、どのように病態形成に結びついているのかについて解析を進める。 さらには3.今回我々が用いた解析手法が他のサイトカインでも有用かどうかについてtype1 IFNを用いて解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
IL-6とIL-27が誘導する遺伝子発現の異同をRNA-Sequence(RNA-Seq)法で調べた。マウス脾臓由来のCD4 T細胞をIL-6とIL-27で刺激することによって誘導される遺伝子発現パターンの異同について次世代シークエンサーを用いたRNA-Sequence(RNA-Seq)法で実験データを得た。 得られた実験データについては当研究室でバイオインフォマティクスの手法を用いて解析した。 さらにIL-6,IL-27刺激での遺伝子発現パターンへのSTATsの関与をSTAT1およびSTAT3遺伝子欠損CD4 T細胞を用いてRNA-Seq法を用いて調べた。その結果、STAT1は、トランスクリプトーム形成におけるIL-6, IL-27の特異性を規定している一方、STAT3は、それぞれのサイトカインで誘導される遺伝子発現自体を規定している事を明かにした。
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Strategy for Future Research Activity |
1.STAT1遺伝子変異患者において、それぞれのサイトカインの特異性が増しているのかどうか、2.サイトカインレスポンスの変化が、どのように病態形成に結びついているのかについて解析を進める。 さらには3.今回我々が用いた解析手法が他のサイトカインでも有用かどうかについてtype1 IFNを用いて解析する。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] A mouse model of HIES reveals pro and anti-inflammatory functions of STAT3.2014
Author(s)
Steward-Tharp SM, Laurence A, Kanno Y, Kotlyar A, Villarino AV, Sciume G, Kuchen S, Resch W, Wohlfert E, Jiang K, Hirahara K, Vahedi G, Sun HW, Feigenbaum L, Milner JD, Holland SM, Casellas R, Powrie F, and O'Shea JJ
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Journal Title
Blood
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Type I IFN Induces Binding of STAT1 to Bcl6: Divergent Roles of STAT Family Transcription Factors in the T Follicular Helper Cell Genetic Program.2014
Author(s)
Nakayamada S, Poholek AC, Lu KT, Takahashi H, Kato M, Iwata S, Hirahara K, Cannons JL, Schwartzberg PL, Vahedi G, Sun HW, Kanno Y, O'Shea JJ.
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Journal Title
J Immunol.
Volume: 192
Pages: 2156-2166
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Gata3/Ruvbl2 complex regulates T helper 2 cell proliferation via repression of Cdkn2c expression.2013
Author(s)
Hosokawa H, Tanaka T, Kato M, Shinoda K, Tohyama H, Hanazawa A, Tamaki Y, Hirahara K, Yagi R, Sakikawa I, Morita A, Nagira M, Poyurovsky MV, Suzuki Y, Motohashi S, Nakayama T
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci USA
Volume: 110
Pages: 18626-18631
DOI
Peer Reviewed
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