2014 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病で生じる高グルコース・高インスリン状態がアミロイドβ産生に及ぼす影響
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25893077
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
徳武 孝允 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (00707838)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / グルコース / インスリン / アミロイドβ |
Outline of Annual Research Achievements |
脳内のアミロイドβ(Aβ)沈着は,アルツハイマー病の病態機序の初期イベントとして認識されており,Aβ蓄積からリン酸化タウ蓄積,神経細胞死にいたる「アミロイドカスケード」仮説を中心に,アルツハイマー病の治療方法の開発が進められている.また糖尿病やインスリン抵抗性がアルツハイマー病発症の後天的リスク因子となることが国内外の疫学調査から明らかにされている.本研究課題では,糖尿病に伴い生じる高グルコース・インスリン状態およびインスリン抵抗性がアルツハイマー病発症にかかわる機序について検討するため,高グルコース状態,高インスリン状態を神経系培養細胞で再現するアッセイ系を構築し,その条件下における神経系培養細胞のAβ;蓄積産生,糖利用などについて解析を行うことを目的とした. 本年度は,高インスリン状態におけるAβ産生量について検討を行った.スウェーデン型APP変異安定発現細胞(N2a swe)を高インスリン状態で培養を行い,培養液中に存在するAβについてウエスタンブロットによる検討を行った.生理的なインスリン濃度を超える濃度(10 nM以上)においてN2a swe 細胞培養液中のAβ量が増加する傾向を認めた. 高インスリン条件(10 nM)下においてN2a 細胞を培養した際のインスリンシグナル伝達について解析を行った.高インスリン条件培養下ではインスリン刺激に伴い時間依存性に増加するpAkt/pGSK3βの活性化が抑制される傾向を示した. これらの結果から,高インスリン状態では,Aβ産生量の増加が示唆された.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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