2013 Fiscal Year Annual Research Report
喫煙による肺傷害からの上皮細胞修復メカニズムと転写因子C/EBPαの役割
Project/Area Number |
25893106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 篤靖 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30706677)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 肺傷害 / C/EBPα / II型肺胞上皮 / 肺気腫 / セリンプロテアーゼ |
Research Abstract |
肺傷害におけるII型肺胞上皮特異的なC/EBPαの役割を検討するために、CCSPrtTA-Cre-(flox-Cebpa-flox)を米国より移送し三世代の継代を経て、コロニーも順調に増え稼働状況は半年にしては概ね予定通りである。さらにlineage trace modelとしてtdTOMATOを輸入し、これとトリプルトランスジェニックマウスを交配してクアドリプルトランスジェニックマウスを作製している。肺傷害によりC/EBPαKOマウスは有意にI型肺胞上皮傷害を認めた。免疫染色にて傷害後には多くのKi-67陽性細胞を認めたが、KOマウスでは障害二日後、コントロールマウスは三日後がピークであった。再生機転のタイミングを徳的出来たので、肺傷害からの再生に関与する遺伝子発現の解析するために、純度の高いII型肺胞上皮細胞の単離を検討した。表面マーカーの組み合わせにより、従来より非常に高純度である(純度99.5%)II型肺胞上皮細胞を得ることに成功した。現在は傷害後の細胞を継時的に単離し遺伝子解析を行っている。傷害後にKOマウスではSpink5を中心としたセリンプロテーアーゼ遺伝子の発現が阻害されていた。今後は機能解析とセリンプロテアーゼ阻害実験を行って検証する予定である。 次年度に予定していた喫煙肺傷害モデルの準備のために新しい喫煙暴露施設を建設した。さらに、喫煙濃度、本数、投与方法を改善し、炎症細胞浸潤を伴うマウス肺気腫モデルをより短期間で作製することに成功した。今後は本モデルにて実験を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究費配布から約半年間の期間内に実験に必要なマウスを確保するのは困難であった。しかしながら、順調にコロニーは増え、手法が確立した上に新しいII型肺胞上皮細胞の単離方法が確立できたことは今後の結果に大いに有益である。プロトコールが整ったので、マウス数が整い次第、実験計画に対し一気に結果を出す準備ができている。 重要かつ本質的な表現型の評価を行い、優先順位をつけ必要な周辺データを加えていく。
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Strategy for Future Research Activity |
一部26年度の計画を前倒しで行っており、順調に消化できると考えている。II型肺胞上皮細胞の高純度単離に成功したことで、実験計画よりも高レベルの解析が可能となり、新しい知見を期待している。クアドリプルトランスジェニックマウスの作製は、生まれる確立が低いために非常に困難であるが、時間をかけてでも成功し実験を行いたい。喫煙暴露モデル実験を中心に行う。
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