2014 Fiscal Year Annual Research Report
喫煙による肺傷害からの上皮細胞修復メカニズムと転写因子C/EBPαの役割
Project/Area Number |
25893106
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 篤靖 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30706677)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | C/EBPα / 肺気腫 / Spink5 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画していた肺特異的C/EBPαノックアウトマウス(CCSPrtTA-Cre-Cebpa(fl/fl)-Tomato)の作製に成功した。これにより、ノックアウトモデルにおける肺傷害後の上皮細胞の再生を形態的に観察することが可能となった。我々は、急性喫煙暴露モデルにおいては、気道上皮に有意な差を認めなかった。しかしながら、慢性喫煙モデルを用いて喫煙後の気道上皮細胞の形態を観察した。C/EBPαノックアウトマウスではコントロールに比し、有意に線毛上皮細胞が欠落し、気道表面の細胞の多くはClub細胞であった。これらの結果をもとにSpink5の発現を検討すると、ノックアウトマウスでは有意に発現が低下していた。現在は凍結切片を用いてプロテアーゼ活性の解析を行っており、気道上皮細胞の喫煙傷害による恒常性維持はC/EBPαによると証明することを目指している。 一方、肺胞上皮細胞の分化過程の可視化に成功した。具体的にはlineage trace modelに対し研究計画にあるBHTモデルを用いた。このモデルにおいてⅡ型肺胞上皮細胞はⅠ型肺胞上皮細胞に分化した。さらに我々は、Ⅱ型肺胞上皮細胞の単離に挑み、新しい表面抗原の組み合わせをフローサイトメトリーを用いることで純度99%を達成した。FACS Aria3もを用いたcell sortingでは、Ⅱ型肺胞上皮細胞がmRNAレベルでⅠ型肺胞上皮細胞になる事が確認された。C/EBPαノックアウトマウスは慢性喫煙にて肺気腫を呈することが本研究で確認されており、現在は慢性モデルからⅡ型肺胞上皮細胞を単離しその分化/増殖能力を解析している。本研究により多くの事実が今後の研究の足場となり発展が期待される。Ⅱ型肺胞上皮細胞の単離方法は米国呼吸器学会でPoster Discussionにて発表予定であり、現在論文にも投稿中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)