2013 Fiscal Year Annual Research Report
淡明細胞型腎細胞癌におけるmiR-629の高発現と核酸創薬に向けた機能解析
Project/Area Number |
25893113
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神宮司 健太郎 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 研究員 (80707571)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | ccRCC / miR-629 / TGF-β/Smadシグナル伝達経路 |
Research Abstract |
(1) miR-629阻害剤によるSmad活性への影響の検討: Caki-2細胞にmiR-629阻害剤をトランスフェクションすることにより、TGF-β依存的Smad活性が低下した。またこの効果はTRIM33 siRNAにより減弱したことから、miR-629はTRIM33依存的にSmad活性を促進させていることが示唆された。 (2) TGF-βによるSmad2/3及びSmad4の核内移行に対するmiR-629阻害剤の影響: Caki-2細胞にmiR-629阻害剤をトランスフェクションすることにより、TGF-β依存的Smad2/3の核内移行が抑制された。また、免疫沈降法によりmiR-629がTGF-β依存的Smad2/3とSmad4の結合を促進することも明らかにした。 (3) ccRCCにおけるmiR-629及びTRIM33発現量とTGF-βによるSmad活性化の相関性有無の検討: ccRCC細胞株(786-O、Caki-1、Caki-2、ACHN細胞)において、miR-629とTRIM33発現量は逆相関の関係にあった。また、TGF-βによるSmad活性の上昇はTRIM33発現量と逆相関の関係にあったことから、ccRCC細胞においてmiR-629は、TRIM33を介してTGF-β/Smadシグナル伝達経路のシグナル強度を上昇させていることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の目標である「ccRCCにおけるmiR629のTGF-β/Smadシグナル伝達経路への寄与」を明らかにすることが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
ccRCCにおいてmiR-629がその標的遺伝子であるTRIM33を介してTGF-β/Smadシグナル伝達経路を促進させることが明らかになった。そこで今後は、TGF-β/Smadシグナル伝達経路が重要だと報告されている上皮間葉転換(EMT)におけるmiR-629の影響を検討していきたい。
|