2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト化異種糖鎖欠損免疫不全マウスを用いた抗体関連拒絶反応機構の解明
Project/Area Number |
25893143
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田原 裕之 広島大学, 大学病院, 医科診療医 (30423354)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | 移植・再生医療 / トランスレーショナルリサーチ / 免疫学 / 糖鎖 / 異種移植 |
Research Abstract |
【研究目的】 本研究は、従来解析が困難であった異種および同種移植における抗体性拒絶反応のメカニズムをヒト化マウスモデルにより解明し、その制御法を確立することを目的とする。これにより異種膵島移植の臨床導入や同種移植における慢性拒絶反応克服の可能性・レシピエントの適応拡大が十分に期待される。 【本年度の研究実績】 Gal/NeuGc DKO ヒト化マウス作製において、既に交配開始していた第6世代マウスの末梢血および脾細胞を用いて異種抗原GalやNeuGc抗原が発現していないことを確認した。SCID遺伝子発現をPCRで確認中である。次年度早々にGal/NeuGc DKO xNOD/SCIDマウス作製は完成される見込みであり、これらに対してヒト幹細胞ソースとして臍帯血由来CD34陽性細胞の投与を計画している。当施設内産婦人科から倫理申請済みの臍帯血提供を受け、安定した臍帯血確保とHLA型別の細胞ストックを開始している。 同種抗体産生ヒト化マウスモデルについては、NSGマウスにCD34陽性細胞を静脈注射するとT細胞再構築やアロ抗体産生が見られなかったことから、neonatal NSGマウスの肝臓に直接臍帯血由来CD34陽性細胞を注入し、より早期のヒトT細胞再構築を確認し、ヒト抗体産生を確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究開始時期が大幅に遅れたため。 研究開始にあたって、当施設内の実験申請認可が大幅に遅れたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
異種移植モデルにおいては次年度中にGal/NeuGc DKO ヒト化マウスを完成し、ブタ膵島ないし細胞移植モデルにおける異種抗体拒絶反応の解析を進めていく。 同種抗体産生モデルにおいては、ヒト抗体産生が十分に確認された場合、ドナー特異的HLA抗体(DSA)の検出をFlow PRAはLABScreen testなどを用いて定量化する。アロHLA抗体産生モデルが確立されれば、現行の免疫抑制剤や新規免疫抑制剤を投与しその効果や、メカニズムについての解析を進める。
|
Research Products
(1 results)