2013 Fiscal Year Annual Research Report
DJ-1欠失誘導性ミトコンドリア膜透過性遷移孔開口によるパーキンソン病新規モデル
Project/Area Number |
25893163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山口 浩雄 九州大学, 大学病院, 助教 (00701830)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 酸化ストレス / DJ-1 |
Research Abstract |
当初の実験計画ではDJ-1 ノックアウトマウス(DJ-1-/-)とSOD2(Superoxide Dismutase2)ノックアウトマウス(SOD2+/-)を交配させDJ-1-/- SOD2+/-マウスを作成し、抗酸化作用を低減させることでPD マウスモデルを樹立することをめざしていたが、研究を開始した直後に同一のDJ-1-/- SOD2+/-マウスを作成し解析した論文が発表された(Hennis et al. PLoS One. 2013 Dec 26;8(12))。論文によるとDJ-1-/- SOD2+/-マウスは、黒質ドパミンニューロンの脱落は示していない。このことは、SOD2+/-マウスでは抗酸化作用の低減が十分ではないことを示している。そこで当初の計画を変更し私たちは、ドパミンニューロン特異的なSOD2ノックアウトマウスの作成を行うこととした。 平成25年度に行ったこと あらたに動物実験計画書の提出を本学に行い、承認を得たのち、ドパミンニューロン特異的なSOD2ノックアウトマウスを増やし、マウスコロニーの作成を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の実験計画を変更し、あらたに動物実験計画書の提出を本学に行い、承認を得たのち、必要なマウスを入手した。このため、当初の計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度 動物モデルを用いた実験 ひきつづきドパミンニューロン特異的なSOD2ノックアウトマウスを十分な数まで増やし、マウスコロニーの作成を続ける。このマウスにおけるDJ-1SOD2蛋白の黒質ドパミンニューロンにおける発現をウエスタンブロット、免疫染色で検討する。ドパミンニューロン特異的なSOD2ノックアウトマウス3か月年齢のマウスで行動解析(オープンフィールドテスト、ロタロッドテスト等)を行う。同マウス脳の生化学的解析(線条体ドパミン定量(HPLC),酸化損傷の解析(oxybloy)),組織学的解析(TH, GFAP,SOD2, DJ-1 染色等)を行う。さらに同マウスの黒質ドパミンニューロンの数をstereology により解析する。 細胞モデルを用いた実験 ドパミンニューロン特異的なSOD2ノックアウトマウス脳よりドパミンニューロンを培養し、ミトコンドリア機能(ミトコンドリア膜電位、mPTPのopening)とニューロンの生存率を検討する。孤発性PDの細胞モデルとして、野生型マウス培養ドパミンニューロンに酸化ストレス(H2O2,MPTP)を負荷し、ミトコンドリア機能を解析する
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