2014 Fiscal Year Annual Research Report
DJ-1欠失誘導性ミトコンドリア膜透過性遷移孔開口によるパーキンソン病新規モデル
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25893163
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山口 浩雄 九州大学, 大学病院, 助教 (00701830)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
ドパミンニューロン内の、ミトコンドリア機能異常、酸化ストレスがドパミンニューロン障害にどのように関与しているか、またPD (Parkinson's disease) 原因遺伝子であるDJ-1がどのように関与しているかの研究を進めるため、ドパミンニューロン特異的に酸化ストレス(特にミトコンドリア内において)を生じるマウスの作成を進めている。現在までに、TH- CreER Tgマウスのコロニー、SOD2 (Superoxide dismutase-2) flox/flox マウスのコロニー、 DJ-1 KO (knock out) マウスのコロニーを作成した。これらマウスの入手、繁殖(IVF (In Vitro Fertilization)を含む)に時間を要した。現在、これらのマウスの交配を進めている。 アストロサイトは中枢神経の細胞の50%以上を占め、アストロサイトに発現する抗酸化ストレス酵素であるGSH (glutathione) やSOD2はニューロンにも影響を与えている。私たちは、当初の計画に加え、アストロサイト特異的にSOD2 を欠損するマウスの作成を行なった。今後、MPTPを投与し解析を行う。 さらに、アストロサイトにはCx (Connexin) 30とCx43が発現し、アストロサイト間ではGap Junction channelを介した電解質やsecond messenger、1kDa未満の代謝物質、さらにグルコースや乳酸などのエネルギー源など種々の物質の移動が行われ、脳機能が維持されている。私たちは、Cx30 KOマウスにMPTP を投与し、PDモデルマウスを作成すると、野生型マウスと比較し、より顕著な自発運動の低下がみられることを見出した。私たちは、Cx30 KOマウスでは、アストロサイトからドパミンニューロンへのenergy供給に異常をきたし、さらにアストロサイト内のGSH、SOD2等の発現が減少し、これらの異常によりドパミンニューロン内のenergy homeostasis が保持できなくなり、さらにドパミンニューロン内に酸化ストレスが蓄積し、より顕著なドパミンニューロン脱落が生じるとの仮説を立て研究を進める。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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