2014 Fiscal Year Annual Research Report
外胚葉異形成症の新たな発症機構 -ストア作動性カルシウム流入の異常- の解明
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25893176
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
梅田 まりこ 九州大学, 大学病院, その他 (40707618)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 外胚葉異型性症 / STIM1 |
Outline of Annual Research Achievements |
外胚葉異形成症(ED)は、歯や唾液腺あるいは毛髪の形成異常を引き起こし、咀嚼機能の低下やう蝕活動性の上昇などを介して、幼少期から、患者のQOLの著しい低下を引き起こす。 本研究は新規ED原因遺伝子と考えられるSTIMファミリーの遺伝子欠損マウスを用いて、主にin vitroでの細胞内Ca2+濃度の蛍光イメージングと、in vivoでの毛包と歯の表現型解析を軸に多角的に分析し、上皮系細胞におけるストア作動性Ca2+流入の役割を調べることを目的とする。 前年度の免疫組織化学法による発現解析に、新たに上皮細胞を介しての物質輸送に重要な機能を有するタイトジャンクションである Claudin-1及びZo-1の発現解析を加え、エナメル芽細胞でのSTIM1の発現との関連性を解析した。その結果、エナメル芽細胞分化過程においてSTIM1の発現とClaudin-1の発現に相関性が認められた。これは、STIM1がエナメル質の形成時期特異的に発現しており、エナメル質基質の再吸収時に重要な役割を果たしていることを示唆する。また、今年度はFluo4を負荷後、蛍光強度を指標として高速多光子共焦点レーザー顕微鏡下でex vivoにおけるエナメル芽細胞内のCa2+濃度変化をリアルタイムに測定する方法を確立した。さらに、上皮特異的STIM遺伝子欠損マウス(K14-Cre/STIM1flox/floxおよびK14-Cre/STIM1flox/flox・STIM2flox/flox)の作成に成功し、現在表現形の解析を進めているところである。 本研究の結果は、近年報告されているSTIM1の欠損患者あるいはSNPを有する患者において、Hypomaturation typeのエナメル質形成不全症が発症しているという報告結果をサポートし、その発症メカニズムの解明の一助となると考える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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