2014 Fiscal Year Annual Research Report
オプトジェネティクスを応用した特異的セロトニン神経刺激による強迫性障害の病態解明
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25893204
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
酒井 雄希 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60714475)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 強迫性障害 / 機能的MRI(fMRI) / オプトジェネティクス / 衝動性 |
Outline of Annual Research Achievements |
衝動的行動選択とセロトニン神経機能との関連に関する知見を、光遺伝学(オプトジェネティクス)によるセロトニン神経の特異的刺激という技術を遺伝子改変動物に適応することで詳細に検討する。さらに、そこで得られた知見をヒト強迫性障害(OCD)患者のセロトニン作動性抗うつ薬による治療前後の変化と比較検討することで、衝動的行動選択・セロトニン機能障害・前頭皮質ー線条体回路の変化を有機的に結びつけたOCD病態モデルの確立を目的とする。 オプトジェネティクスを用いた特異的神経刺激を、マウスにておいて機能的MRIで全脳評価できることを確認するために、まずは麻酔下マウスにて海馬を対象として予備実験を行った。全脳の脳活動変化を評価できることが確認でき、国際誌にアクセプトされた(Takata, 2015)。 次に覚醒下でマウス用MR画像を撮像する実験系を確立し、オプトジェネティクスを用いた刺激を行っても、motion artifactsがほとんど起きないことを確認した。しかし、当初予定していた7TのMR機器では想定していた解析に、S/N比がやや不十分であることが判明し、11.7TのMR機器での撮像を行う研究計画へ変更を行った。こちらの機器を用いて、麻酔下と覚醒下の状態の比較や、セロトニン作動性抗うつ薬投与前後での比較の予備的検討をおこなったが、有意な差を検出することができ、実験系が高い精度で確立できていることが確認できた。今後オプトジェネティクスを用いたセロトニン神経刺激データを収集する予定である。 ヒトOCD患者の安静時機能的MRIデータ収集は、セロトニン作動性抗うつ薬投与中の患者を中心として実施した。大規模脳ネットワークを対象とした判別解析にて、仮説を裏付ける結果が得られてきているが、汎化性の高い結果を得るためには外部データを入手する必要があり、現在海外の研究者などにアプローチを行っている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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