2013 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺成体幹細胞の再生能を亢進する因子の解明と治療への応用
Project/Area Number |
25893240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
田中 準一 昭和大学, 歯学部, 助教 (40710166)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 唾液腺 / 幹細胞 / 口腔乾燥症 / BrdU / 長期保持細胞(LRC) |
Research Abstract |
当該年度では胎生期唾液腺原基発生初期段階の上皮部分と口腔粘膜上皮の遺伝子発現プロファイルの作成を目的とした。 胎生12日マウス頭部を半割し凍結切片を作成し、レーザーマイクロダイセクションを用いてマウス顎下腺原基の終末部および口腔粘膜上皮を採取した。必要量採取したマウス顎下腺原基の終末部および口腔粘膜上皮からRNAを抽出しcDNA microarrayによる網羅的遺伝子解析を行った。作成した唾液腺原基終末部と口腔粘膜上皮の遺伝子発現プロファイルより、唾液腺原基終末部特異的に発現する転写因子5つを候補遺伝子として同定した。次に、同定した5つの転写因子のsiRNAを用いて、胎生13日マウス顎下腺の器官培養での形態変化を解析した。顎下腺器官培養ではsiRNAにより培養2日間後から上皮特異的に遺伝子発現が抑制されることを確認した。顎下腺器官培養の結果より、同定された5つの転写因子のうち1つの遺伝子についてRNAiによる形態変化が認められた。当該遺伝子を抑制した顎下腺では4日間の培養で唾液腺上皮細胞の増殖および分枝が対照群の顎下腺に比べて減少することが明らかとなった。 次年度では、形態変化が認められた転写因子の局在解析およびアデノウイルスを用いた遺伝子導入により機能解析を行う。またそのファミリー遺伝子についても、siRNAを用いたマウス顎下腺器官培養や局在解析を行い今後解析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胎生期唾液腺の遺伝子プロファイルは作成され候補遺伝子も同定できているが、BrdU長期保持細胞(LRC)については唾液腺のターンオーバーが遅いためBrdUの希釈に長い期間を要するため遺伝子プロファイルの作成はできていない。顎下腺原基終末部と口腔粘膜の比較による候補遺伝子の解析を進めながら同時進行でLRCの遺伝子発現プロファイルの作成をする予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
顎下腺原基終末部と口腔粘膜の比較による候補遺伝子の局在解析およびアデノウイルスを用いた遺伝子導入により機能解析を行う。同時進行でLRCの遺伝子発現プロファイルの作成も行う予定である。
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Research Products
(2 results)