2013 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性骨破壊におけるRhoファミリータンパク質の機能の解明
Project/Area Number |
25893243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
相澤 怜 昭和大学, 歯学部, 助教 (80710673)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 遺伝子改変動物 / 炎症性骨破壊 |
Research Abstract |
Rac1とCdc42はRhoファミリータンパク質に属する低分子量Gタンパク質であり、細胞内シグナル伝達系における基本因子として、創傷治癒などの多細胞生物のさまざまな生命現象を制御している。Rac1とCdc42は生体内でユビキタスに発現していると考えられており、アクチン細胞骨格系の制御を介した細胞運動を通して、個体発生や細胞の分化、増殖など、様々な細胞機能を制御していることがin vitroにおける研究から明らかになっている。しかし、これらの遺伝子を全身で欠損させたノックアウトマウスは胎生初期に死亡し、解析が困難であることから、個体レベルにおける機能については不明な点が多い。 申請者らは組織特異的にこれらの遺伝子を欠損させたコンディショナルノックアウトマウスを解析することで、Rhoファミリータンパク質、特にCdc42が骨・軟骨形成に重要な役割を果たしていることを明らかにした。このことより、Rhoファミリータンパク質が骨破壊にどのように関与するかを解明することで、骨破壊を伴う疾患の予防もしくは治療に有用な手法を見出せることが期待される。 そこで、骨破壊におけるRhoファミリータンパク質の役割を検討するため、破骨細胞特異的にRac1とCdc42遺伝子を欠損させたダブルコンディショナルノックアウトマウス(Rac1; Cdc42 dcKO)を作製し、表現型の解析を行った。Rac1; Cdc42 dcKOマウスは野生型マウスと比較して、体幹の長さが短縮しており、脾臓の肥大化が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画初年度に当初計画していた実験がおおむね実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
Rac1; Cdc42 dcKOマウスのさらなる表現型の解析、および炎症性骨破壊を惹起させた場合のRhoファミリータンパク質が果たす役割について検討を行う。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] BMP-2 induced expression of Alx3 that is a positive regulator of osteoblast differentiation.2013
Author(s)
Matsumoto T, Yamada A, Aizawa R, Suzuki D, Tsukasaki M, Suzuki W, Nakayama M, Maki K, Yamamoto M, Baba K, Kamijo R
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 8
Pages: e68774
DOI
Peer Reviewed
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