2013 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病候補遺伝子プロモーター領域エピジェネティックス変化の検討
Project/Area Number |
25893251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
永田 智行 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00408428)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / エピジェネティクス / 候補遺伝子 / 脳由来神経栄養因子 |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)の発症とその表現型の危険因子として、いくつかの候補遺伝子多型が関与していることは、今までの先行研究で分かってきている。しかし、候補遺伝子のエピジェネティクな制御の関与はいまだ分かっておらず、生活習慣病やその他の危険因子との関連性から今後の重要な研究課題といえる。本研究は、ADの発症とその表現型に候補遺伝子プロモーター領域のメチル化頻度の影響を検討することを目的とする。対象となる遺伝子を神経可塑性に影響する脳由来神経栄養因子(BDNF)に絞り本研究で標的とするプロモーター領域を先行研究及び国立生物工学情報センター(NCBI)GenBankより決定した。まず、プロモーター領域メチル化がどの程度の頻度でみられるかの実験条件の決定を行った。AD患者及び健常コントロールDNAサンプルをバイサルファイト処理後、PCRにより関心領域配列の増幅を行った。その後PCR産物をクローニングし、24個以上のクローンをダイレクトシーケンスすることでメチル化頻度の解析を行った。一部の検体に関しては、BDNFプロモーター領域のメチル化頻度の解析を終えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バイサルファイト処理したDNAを鋳型としたPCRは通常のDNAよりも増幅が困難であったが、増幅可能であるプライマーの設計に成功した。また、標的プロモーター領域をPCR増幅する際、CG配列を含まないプライマーを用いることで、バイサルファイト後のPCRをより安定したものとした。さらに、メチル化解析の結果もバイアスが少ないものになることが期待される。H26年度は、ADと健常者のDNAサンプル20例ずつ計40例のプロモーター領域メチル化解析を目標とした。ADのサンプルのメチル化解析に成功しており、さらに今後サンプル数を増やしていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度はさらに残りのADと健常サンプルのプロモーター領域のメチル化解析を継続し、その結果メチル化頻度が2群間で有意な差があるかを統計解析を用いて検証する。さらに、メチル化頻度がADの表現型に影響しうるかを統計解析を行い、検証していく。
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Research Products
(1 results)