2013 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患に伴う内蔵痛の発症メカニズムにおける免疫調節因子とTRP受容体の相関
Project/Area Number |
25893280
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
王 勝蘭 兵庫医療大学, 薬学部, 助教 (50714359)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | TRP / IBD / DSS / TNBS / 内臓痛 / 大腸炎 |
Research Abstract |
1.DSS およびTNBS 誘発性大腸炎モデルを確立した。DSS モデル: 7 週齢SD ラット(200-300g)を用いて、4%DSS の自由飲水による経口投与で作製した。腸組織のMPO 活性を測定し、免疫染色で腸粘膜の損傷状態を確認した。TNBS モデル: 7 週齢SD ラットの直腸にTNBS を50%エタノールで溶解した液を0.4ml 投与して作製した。DSSおよびTNBS投与後、1日目、3日目、7日目、14日目に、以下の実験を行った。 2.IBDモデルの疼痛関連動作を確認できた。外腹斜筋の筋電図(electromyography; EMG)の変化を測定することで、疼痛関連動作の経時的変化を調べた。麻酔下でラットの外腹斜筋に電極を取り付けた後、直腸に挿入したバルーンを加圧して、腸伸展刺激(CRD)を与えた。刺激圧は、60mmHgとし、10秒間、4分間隔で加え、3セット行った。DSSモデルとTNBSモデル動物で疼痛が増強されることを確認できた。 3.IBD モデルにおけるTRP 受容体および免疫調節因子(サイトカイン)発現変化を検討した。DSS モデル: モデル群、コントロール群ラットから、血液のサンプルを採取し、EIA法で各種サイトカインの発現変化を解析した。TNBS モデル: モデル群、コントロール群ラットから、腸組織のサンプルを採取し、EIA法でTRPA1に関連ある過酸化水素の変化を解析した。モデル群においていくつかのサイトカインや過酸化水素の発現上昇が認められた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的は適切に設定されているため、研究は予定通り順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、研究計画が順調に進んだため、今後の研究のための基礎データが取得できた。平成26年度も計画通りに研究を推進していく予定である。
|