2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25893299
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
林 裕史 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 政策医療企画研究部, 研究員 (40715166)
|
Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
|
Keywords | 感音難聴 / ウイルス感染 / 自然免疫 / RIG-I family / I型IFN / 蝸牛 / 有毛細胞 / 支持細胞 |
Research Abstract |
突発性難聴などウイルス感染症の関与が示唆される内耳性難聴の病態はいまだ明らかではなく、ゆえに決定的な治療法もない。内耳はこれまで免疫租界とされてきたが、我々はマウス蝸牛感覚上皮の器官培養系を用いて、ウイルス感染に対し、支持細胞であるヘンゼン・クラウディウス細胞において自然免疫を司るmoleculeであるRIG-I、MDA5、IRF3を介して、I型IFNの発現が誘導されることを突き止めた。この結果を受け、本研究ではヘンゼン・クラウディウス細胞において発現が誘導されるIFNがウイルス感染から有毛細胞を保護するだけでなく、獲得免疫へと橋渡しをする過程で炎症細胞の遊走を惹起し、これらの貪食能により有毛細胞を含む蝸牛を逆に障害する方向に働くのではないかという仮説を立て、証明することを企図している。これにより突発性難聴などの病態の一端が明らかとなり、新たな治療法の確立へとつながることが期待される。昨年度は研究のスタートとして、ウイルス感染により蝸牛支持細胞(ヘンゼン・クラウディウス細胞)において発現が誘導されるI型IFNが及ぼす影響を検討するため、蝸牛感覚上皮におけるIFN受容体の発現について、qRT-PCR法、Western Blotting法、免疫化学染色法により検討を開始した。中でも免疫化学染色法による発現部位の同定(どの細胞に発現しているかの同定)は今後の研究を進める上で極めて重要であると考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、蝸牛感覚上皮におけるIFN受容体の発現について、qRT-PCR法、Western Blotting法、免疫化学染色法により検討している段階であるが、条件検討に時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、自然免疫から獲得免疫への橋渡しによる感音難聴の病態形成を検討するために、蝸牛感覚上皮を様々な種類の白血球と共培養する実験系の確立を目指す方針である。
|
Research Products
(6 results)
-
-
-
-
[Presentation] Type I IFN is produced in supporting cells against virus infection of the cochlear sensory epithelium via RIG-I like receptor signaling pathway.2014
Author(s)
Hayashi Y, Onomoto K, Narita R, Yoneyama M, Kato H, Taura A, Nakagawa T, Ito J, Fujita T, Kaga K.
Organizer
ARO 37th MidWinter Meeting
Place of Presentation
San Diego, CA, USA
Year and Date
20140222-20140226
-
-